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ソクラテス『幼にして謙遜なれ。 弱にして温和なれ、壮にして公正なれ。老いては慎重なれ』

古代ギリシャ哲学者 ソクラテス画像

内省

ソクラテスのこの言葉は、ゲーテのこの言葉と照らし合わせてよく考えるといい。

 

私はこの言葉に10代で出会えてよかった。私の性格上、人の言うとおりの人生、つまり、型にはまった人生を生きることに屈辱を感じる為、この言葉に出会い、『この通りには絶対になりたくない』と考えさせられたものだ。もちろん最初は、10代、20代前半までは、自分を支配しているとは言えなかっただが、自分の感覚では(自分は自分で選んで快楽を選択している)と思っていたから、それが『自分を支配している』ということになると、どこかで思っていた。

 

だが、『支配』とはなんだろうか。麻薬、アルコール、ニコチンは劇薬だが、劇薬をやっている人たちには必ず正当化の言い訳がある。

 

  • これをやった方が仕事がやる気が出る
  • これをやらないと調子が出ないんだ
  • これをやるのが楽しみで毎日を生きているんだ

 

彼らのこの言葉の根幹にあるのは、『支配している心』だろうか。それとも、『支配された心』なのだろうか。簡単な計算をすればいいのだ。ソクラテスやゲーテのこの言葉は、実に多くの人間の人生に当てはまる言葉だ。おそらく、7割以上の人生に当てはまるのではないだろうか。

 

では、前述した正当化をする人たちは、自分の周りにどれだけいるだろうか。きっと、たくさんいるのではないだろうか。実に、大勢の人に当てはまるのではないだろうか。

 

では、『多くに当てはまる』ことが、人間の正解なのだろうか。『赤信号、皆で渡れば怖くない』というが、赤信号は、『とまれ』ではないのだろうか。そう。人間は、知らず知らずのうちに『環境』に支配され、『人生』を支配されて生きてしまう。『周り』がどうとか、『環境』がどうとか、そういうことを言いだしたら、人間は負けを認めたことと同じだと思った方が良い。麻薬、アルコール、ニコチンをやってはいけないということではない。(日本では麻薬はダメだが)その他にも、SEX、睡眠、食事などもそうだ。

 

『事件』を起こしてはならないのだ。『事故』を起こしてはならないのだ。『飲酒運転』をしてはならないのだ。『肺がん』になって家族を悲しませてはいけないのだ。『有害物質』を無関係の人にまき散らしてはいけないのだ。『不倫』をしてはならないのだ。『強姦』をしてはならないのだ。『寝坊』をしてはならないのだ。『過食・拒食』になってはならないのだ。

 

『支配』ということについて、大分理解が深まってきたはずである。

 

更にとどめに相応しい、こういう話がある。ある会社で、飛び込み営業をやらされている社員が10数名いた。飛び込み営業というのは、大変だ。大勢の社員は結果を出せず、彼らは仕事終わり居酒屋に集まり、『意見交換』という名の傷のなめ合いをしていた。

 

社員A

飛び込みなんか無理だよ。
飲まなきゃやってらんねえよ。

社員B

 

だが、彼らが飛び込みの仕事や会社のの愚痴を言っている間に、ある人だけは、今までの飛び込み営業で結果を出した人のデータの分析や、飛び込み先の地域や家庭の情報を調査する行動に出ていた。

 

それは、一人の女性だった。彼女は思っていた。

 

居酒屋で無意味な愚痴を言う暇があれば、私は、『どうすれば結果を出せるか』を考える。

 

そして、彼女は結果を出した。それどころではない。売り上げナンバーワンの名を欲しいままにし、その功績が認められ、幹部に。そして、その後はなんと、社長にまで上り詰めたのである。どちらが『環境』を支配していたか、これでよくわかったはずである。

 

性別?年齢?財源?環境?

 

関係ない。自分は本当に『人生を支配しているか』を自問し、素直に、ありのままの真実を受け入れるべし。そこから始まるのだ。本当の人生が。

 

byウィリアム・アーネスト・ヘンリー

 

 

注意

※これらの言葉は参考文献『これならわかるソクラテスの言葉』や史実に基づき、自らの生きる糧、自らを戒めるため、内省の為に日々書き留めたものです。史実を正確に把握したい方は正当な書物をご覧ください。

関連する『黄金律

『他と違うことは恥ではない。誇りだ。』
『どれだけ生きるかではなく、いかに生きるかが重要なのだ。』
『この世には、自分にしか歩けない道がある。その道を歩くのが人生だ。』
『「生きる」ということの本当の意味とは。』

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