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考察
私のこと一つ考えただけでも、その事実は裏打ちされることになる。私は今、全く恋の悩みや嫉妬とは無縁の生活を送っている。そういう生活がもう10年近く経とうとしている。その一つの理由としてまず挙げられるのは、『起業』したからだ。
やるべきことがたくさんあるのである。そして、起業する前と後で比べると、明らかにそうした感情に心を奪われる時間は、激減している。激減どころか、皆無となった。
私もかつては、そうした時間を何度か経験した方だ。だが、常に妙な違和感を覚えていた。『そういう風に、心をかきむしられるのが恋なのだ』という風潮がまかり通っているが、実際は、何度も何度も同じことを繰り返しては、付き合っては、別れ、という行為が、学習能力のない、馬鹿馬鹿しい行為だと思う気持ちが、経験を重ねるごとに大きくなっていくのを覚えた。
あの当時はとても、『退屈』だった。いや確かに、仕事はしていたし、古くからの友達付き合いもあった。楽しそうなイベントを探しては、そこへ能動的に出かけていくことが多かった。
だが、心底の部分では、『命の躍動』を覚えることは無かった。むしろ、虚無を覚えていた。そうして私は、刹那的な人生に依存することは、虚無を生み出すことを知ったのだ。
何しろ、昨日やったことは、今日に何も続いていない。刹那的な人生の最大のデメリットはそこにあったのである。その逆の、『建設的』でなければならない。それならば、昨日やったことの続きを、今日、明日とやり続けることが出来る。虚無に陥る暇などない。何しろ、この建設は一生涯続くのだから。
キケロは言った。
『恋をする』ことが『無意味な時間』と言えば、多くの女性からは反論されるだろう。だが、『嫉妬』はどうだろうか。キリスト教の7つの大罪にも、
- 傲慢
- 強欲
- 暴食
- 色欲
- 怠惰
- 憤怒
- 嫉妬
とあり、ウォーレン・バフェットも、
『7つの大罪のうち、もっともくだらないのは嫉妬である。』
と言ったが、嫉妬する人間の心の在り方は、正しいのか、間違っているのか。
という言葉で慰めることが恋愛のマニュアルの様に蔓延しているが、だとしたら、そこで正当化されている『恋』というものの誠実さは、疑わしい。
シェイクスピアは言った。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
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