三島由紀夫『無神論も、徹底すれば徹底するほど、唯一神信仰の裏返しにすぎぬ。無気力も、徹底すれば徹底するほど、情熱の裏返しにすぎぬ。』
日本の作家 三島由紀夫(画像)
名言の意味を考えて、偉人の知恵を自分のものにしよう!
考察
私は無神論者だからよくわかる。
私は実に30年間、実の両親からクリスチャンであることを強要された。
キリスト教である。
『嫌だ』と言っているのに、執拗に、来る日も来る日も教会に行くように怒鳴りつけ、辛気臭い声を出して、これ見よがしに祈りを捧げる。
これはもう、無神論者からすれば『地獄』だ。精神的虐待だ。しかし、クリスチャン同士なのであれば、心は癒されるだろう。
だが、私からすれば地獄だ。何しろ、私の意志などはお構いなしに、イエス・キリストに『様』付けをし、自分の主人となるようにひれ伏せというのだから。
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三島由紀夫の言葉を自分のものにする
しかもうちの両親ときたら、『私たちのはキリスト教ではない』などと言うのだから、まあ、自我が発達したばかりの中学生頃の私の自我が人一倍発達し、私が人一倍自由を求め、私が人一倍、信仰や人間について葛藤するようになったことは、想像にた易いはずである。
キリスト教が嫌いなのではない。押し付けられる意志を受け入れることが出来ないのだ。
何しろそれは、殺人行為に等しいと私は考えていた。意志があるのに、無いように振る舞って、その主を、別に尊敬していない人間に移譲する。こんな屈辱はない。
しかし、ではなぜ私はそんなにもそれを拒絶したのだろうか他に気になる宗教があるのか。
いや、一切ない。何一つない。
他国を見ると、当たり前の様に宗教と人生がシンクロしている。同じ人間なのに、なぜこうも意志の在り方に違いがあるのか。
私は自分の人生をこれでもかというくらい迷ったし、葛藤したが、あまりにも複雑すぎる問題で、10代の頃の私では、全く太刀打ちできず、思慮を放棄することで刹那的に難を逃れた。
激動の10年が過ぎ、ようやく私の心が整った頃、私はキリストも含めた、
孔子、
ソクラテス、
ブッダ、
の言葉と向き合い、彼らの教えが何であるかに目を向けた。すると、何と彼らの教えは、極めて真理であり、傾聴に値することを知ったのだ。
そして私は確信したのだ。私が『違和感』を覚えていたのは信仰そのものではなく、人間だったのだと。
私は幼いころから、『それ』を無意識のうちに見抜いていたのだ。そして、それへの確信が、あまりにも堅固たるものだった。しかし、目の前で繰り広げられる人間のやり取りには、『それ』を闇に葬ったものだった。しかも、最愛の両親がそれを行うのだ。まだ打たれ弱かった私の心は、荒んでしまったのである。
しかし『強さ』を取り戻した頃、私は振り返り、その確信に至ったのである。私は当初から、私の見識を崇拝していたのだ。
この世で最も頼りになる『唯一神』の存在があることに、私は当初から、気づいていた。それは、キリスト教、ユダヤ教、イスラム教等で考えられる、ヤハウェや、アラーということではない。私は、自分という存在を唯一神にしていたのである。
だから両親と衝突したのだ。だから、精神的虐待だと感じたのだ。
無神論の徹底が、唯一神信仰の裏返しである。そのことがよくわかる、と冒頭に書いたのは、こうした理由からである。
無気力のケースも同じだ。この世が虚無であると考えるのは『ニヒリズム』だ。しかし、その見解に辿り着いたのは、探究心があったからこそである。
突き詰めて、突き詰めて、突き詰めすぎた結果、迷い込んだのだ。この世の虚無という、圧倒的な真実に。それには、燃えたぎる情熱がなければ辿り着かなかった。
だが私は、宮崎駿のこの記事で、
『伝道の書に書かれてる突き抜けたニヒリズムっていうのは読んでてちょっと元気が出ました。』
これらの真理から逸れれば逸れるほど虚無に近づく。
という一つの見解を導き出した。
更に強い情熱を持って駒を前に進めると、この世が愛に溢れていて、生きるに値するんだ、という境地に辿り着くはずである。
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著者:一瀬雄治(Yuji ichise.)
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三島由紀夫『無神論も、徹底すれば徹底するほど、唯一神信仰の裏返しにすぎぬ。無気力も、徹底すれば徹底するほど、情熱の裏返しにすぎぬ。』
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