ラ・ロシュフーコー『運も健康と同じように管理する必要がある。好調な時は充分に楽しみ、不調な時は気長にかまえ、そしてよくよくの場合でない限り、決して荒治療はしないことである。』
フランスのモラリスト ラ・ロシュフーコー(画像)
名言の意味を考えて、偉人の知恵を自分のものにしよう!
考察
『運を管理(支配)する』。このテーマについて紐解くとなると『風林火山』の『孫子の兵法』が浮かんでくる。
小さく負けて、大きく勝つ。常に勝ち続けることなど出来ないことを悟る必要があるのだ。負けるときは潔く負けを認め、その被害を最小限にすればいい。
また、アリストテレスは言う。
『人生はチャンスと変化に富んでいる。そして最も栄えているときに、人は大きな不幸に見舞われる。』
そして、渋沢栄一は名著『論語と算盤』で『得意時代と失意時代』という概念について書いている。
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およそ人の禍は、多くは得意時代に萌すもので、得意の時は誰しも調子に乗るという傾向があるから、禍害はこの欠陥に食い入るのである。ならば、得意の時だからといって気をゆるさず、失意の時だからとて落胆せず、平常心を保つことを意識することが重要である。
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道教創案人物の老子も、
と言ったが 好調な時に十分に楽しみすぎたことが災いに転じないように、留意するべきである。
この真理を突いた偉人の言葉は出揃っている。我々は、無力な人間なのだ。だが、この世には圧倒的なエネルギーがうずまいている。そのエネルギーの力を上手に使いこなせば、エネルギーの恩恵を得て、自分の手元にもそのエネルギーの片鱗をみなぎらせることができる。
例えば、冬に海水浴ができるだろうか。夏にスキーはできるだろうか。できないなら、人間は『大きなエネルギー』のなすがままになっている。しかし、それをあえて楽しみ、利用することによって、そのエネルギーの恩恵を得ているのだ。
人生には自分一人の力ではどうにもならないときがある。勝海舟もこう言ったが、
『人の一生には、炎の時と灰の時があり、灰の時は何をやっても上手くいかない。そんなときには何もやらぬのが一番いい。』
そういうときはじっと我慢し、機会を待つのだ。そしてもちろん、準備し、基礎・土台を固め、充電し、時間を無駄にしない。むしろ、『あえてこの時期を選んだ』というぐらいの主体的な気持ちが欲しい。人間の力を過信せず、この世のエネルギーの力をうまく利用するのだ。
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著者:一瀬雄治(Yuji ichise.)
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この言葉に関連する『38の黄金律』。この名言と同じ的を射た他の名言があります。
29.『耐え忍ぶことができる人間でなければ、大局を見極めることは出来ない。』
孫子の兵法、『風林火山』の極意を見極めよ。
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ラ・ロシュフーコー『運も健康と同じように管理する必要がある。好調な時は充分に楽しみ、不調な時は気長にかまえ、そしてよくよくの場合でない限り、決して荒治療はしないことである。』
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