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チャップリン『わずかの人間で決めた賞なんて、そうたいした名誉ではない。私のほしいのは大衆の喝采だ。大衆が私の仕事を賞賛してくれるならば、それで十分だ。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

ふむ…。

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考察

少数の識者からの評価ではなく、大衆からの喝采を得たい。喜劇王チャップリン、そこにあり、という映像がそこに思い浮かべられる。ここで考えたいのは、『尾崎行雄』と『福沢諭吉』のこの話だ。ある日、筆一本で食べていこうと決めた尾崎が、福沢に『識者(物事の正しい判断力を持っている人。見識のある人)』にさえわかってもらえればそれでいいから、そういう本を書きたいと話したところ、福沢は

 

福沢諭吉

馬鹿者!

 

と一喝した後、こう言った。

 

 

この話も同じく、『少数派の識者<大多数の大衆』という図式を重んじたワンシーンである。だが、この2つの話が根本的に違うのは、チャップリンの場合は、『私は腐ってもエンターテイナーだ』という誇りが垣間見えること、そして福沢諭吉の場合は、『筆一本で食べるならニーズのあるものにしろ』と言って、『誇り<ニーズ』を優先させたことだ。

 

しかしチャップリンもそう考えると、『識者の評価<大衆のニーズ』と捉えたわけで、同じように見えて違い、違う様に見えて同じという、不思議な話である。チャップリンはこう言った後、第1回アカデミー賞特別名誉賞の授賞式に来なかった。オスカー像もぞんざいに扱った。チャップリンが福沢諭吉であれば、授賞式には出て、オスカー像も貰い、そしてそれをネタにして本を書いただろうか。

 

『猿にわかる様に書く』と言う時点で、『猿ではわからない様にも書ける』わけだが、だとしたらそこにあるのは『表裏性』であり、深淵と浅薄、本質と末梢、真理と流行のように、二つの世界が存在していることを熟知していることになる。そういう福沢諭吉なら、チャップリンの様に、『不器用』な行動はとらないのではないだろうか。しかし、『不器用』だからこそ『笑える』のだ。どちらにせよ、喜劇王チャップリン、そこにあり、ということなのである。

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

Check

こうして名言と向き合って一つずつ内省したその数『8000』。では、なぜ「1万」ではないのか──それは、内省の後半になるにつれ、『同じ的を射る言葉』が増えてきたからです。そして私はその浮かび上がった真理を、『38の黄金知』としてまとめました。

 

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