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黒田官兵衛『大将が武道を好むということは、ただやたらに武芸を好み、心のいかついことを意味するのではない。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

ふむ…。

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考察

『大将が武道を好むということは、ただやたらに武芸を好み、心のいかついことを意味するのではない。軍の道を知って、つねに乱を鎮めるための智略を行ない、武勇の道に志して、油断なく士卒を訓練し、手柄のある者に恩賞を施して剛臆をただし、無事のときに合戦を忘れないのをいう。』

 

ここで考えるのは『有用の学、無用の学』。大将というのは普通、戦の陣頭指揮を執るべく、人の上に立つ人物。だとすると彼にとっての『有用の学』は、兵法であり、武芸である。そのことを極めることは己の人格を昇華させるだけではない。その道の何たるかを知り尽くすことで見えて来る采配があり、下せる評価があり、締められる兜の緒がある。『勝って兜の緒を締めよ』の戒め通り、こういう人間の油断と隙は削ぎ取られ、研ぎ澄まされていく。

 

続けて黒田官兵衛はこうも言う。

『大将が文道を好むというのは、必ずしも書物を多く読み、詩を作り、故事を覚え、文字を嗜むことではない。誠の道を求め、何事につけても吟味工夫を怠らず、筋目をたがえず善悪をただし、賞罰を明らかにして、心に憐みの深いのをいう。』

 

大将にとっての文道の追求とは、『無用の学』である。決して、『気晴らし』でも『脱線』でもない。さしずめ、前述した『有用の学』が器を潤す『水』なら、『無用の学』とはその『器』そのものである。器が小さければ、入れる水の量も少ない。量が少なければ、それで潤せる範囲も狭い。従って、無用も有用も、それに然るべき探究をすること、これすなわち大将の責任であり、使命である。

 

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