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『宗教』を最速で理解する。『結局どういうこと?』

これで世界の『宗教』の大体が分かる!記事一覧(時系列順)

 

上記の記事に『世界の宗教』についてまとめましたが、この記事ではそれらの内容を簡潔にまとめ、要点だけをピックアップしています。『結局どういうこと?』という点だけを急いで知りたいという方におすすめです。

全23記事

『人間の最初の宗教』はどんなものだった?わかりやすく簡潔に教えて!

得体の知れない大自然を恐れ、敬う心から『最初の宗教(原始宗教)』が始まりました。

 

人は昔、動物と同程度の知能しかありませんでした。ですから、雷や稲妻、洪水のような自然な変化は、何か恐ろしい偉大な存在が自然の秩序を操るものだと信じました。『人間の知能は動物とほとんど変わらなかった。自然についての知識はほとんどなかったので、自然のすべての変化が神秘と畏敬の対象だった』。これが神話の始まりなわけです。

 

そして神話が『宗教』へと変わっていきます。宗教というのは英語で『religion』と言いますが、これはフランス語でもドイツ語でも同じです。これはラテン語の『religio』に由来し、『神と人をつなげる』という意味があります。したがって、神話で神(創造の範疇を超えた巨大で偉大な存在)を敬う、という行為自体は『宗教』と言えます。そう考えると、宗教は神話と同時代に生まれたと考えることができます。

 

ローマ帝国が作られたとき、帝国内の『宗教観の違い』の問題はどうクリアした?わかりやすく簡潔に教えて!

キリスト教という優秀なモデルがあったので、これで大部分がスムーズにいきました。

 

カエサル等を筆頭にローマ帝国は作られました。しかし、その帝国の中には様々な国家や民族があるわけでで、そうなると当然、それぞれが持っている宗教観に違いが出てきます。帝国は無理矢理制圧して作っていくわけですが、支配下に収められた人々の『宗教(思想)』までをも完全に統一することは容易ではありません。最初は力づくでまとめていましたがそれには限界があり、どうしても帝国をまとめるために『優秀な宗教』の存在が必要でした。

 

そこで、必要な条件をクリアした『優秀な宗教』を探し、たどり着いたのが『キリスト教』でした。これによってキリスト教はローマ帝国の国教となり、多くの人に受け入れられ、世界宗教へと発展していったのです。

ローマ帝国を力づくで作った時、帝国内の『宗教観の違い』の問題はどうクリアした?

古代宗教って何?わかりやすく簡潔に教えて!

『古代宗教』と『神話』はほぼ一緒です。神話時代に生まれた神話は、古代宗教とも言います。

 

原始宗教、古代宗教、世界宗教とあります。そのうち原始宗教は、原始時代の人々が行った『自然への敬意』が該当します。そして古代宗教とは、

 

  1. 古代エジプト神話
  2. 古代ギリシャ・ローマ神話
  3. ゾロアスター教
  4. ケルト神話(バイキングの神々)

 

といった、現在それほど身近にはないが、当時は完全に人々を支配していたこうした宗教のことを言います。これは同時に『神話』でもあります。そして世界宗教というのは、

 

  1. ユダヤ教
  2. キリスト教
  3. イスラム教
  4. 仏教
  5. ヒンズー教

 

のことですね(中の三つだけを言う場合が多いです)。

『原始宗教、古代宗教、世界宗教』って何?『宗教』と『神話』はほとんど一緒です!

ユダヤ教の創始者は『アブラハム』?『モーセ』?わかりやすく簡潔に教えて!

ユダヤ教は、モーセが十戒を石板に刻んだところから始まるので、モーセです。

 

ユダヤ教の創始者を明言している文献をまだ見ていません。アブラハムというのは、ノアの洪水後、神による人類救済の出発点として選ばれ祝福された最初の預言者の立ち位置にいて、『信仰の父』とも呼ばれています。紀元前1300年頃に生きたモーセの前にもユダヤ民族はいて、

 

  • アダム
  • イブ
  • カイン
  • アベル
  • ノア
  • アブラハム

 

等が存在します。ユダヤ民族はセム族の一グループで、紀元前2000年頃歴史の舞台に登場します。しかし、こと『ユダヤ教の創始者』となるとモーセが十戒を石板に刻んだ1300年頃のここがユダヤ教の始まりと言われていることから、モーセと考えるのが妥当でしょう。『ユダヤ教の創始者はモーセだ』と明言する文献をあまり見かけないのは、

 

  1. ユダヤ民族=ユダヤ教が始まる前から存在したユダヤ思想を持った人
  2. ユダヤ人=ユダヤ教を信仰する人

 

ということで、このあたりが少し複雑なので、『長年続いたユダヤ民族の思想リレーが、モーセの代の時に『ユダヤ教』という一つの形となってまとまった』、あるいは『ユダヤ教の創始者はモーセであり、ユダヤ人にとっての最重要先祖がアブラハム』と解釈しておけばほぼ間違いないでしょう。ユダヤ思想は『神との契約』でもあり、神との契約を守るならユダヤ教徒になることができるとされていますから、『神(ヤハウェ)』が創始者と考えている人もいるかもしれません。

ユダヤ教の創始者は『アブラハム』?『モーセ』?

なぜユダヤ人はいつでもどこかと問題を起こしているの?わかりやすく簡潔に教えて!

『信念は、推進力としては役に立つが、調整器としては役に立たない。』ということですね。

 

『我々の神はヤハウェだけだ!』かつてローマ帝国が作られたとき、ユダヤ人たちは、『ローマ皇帝も神とする』という話を受け、それを断固としてこう拒絶しました。この忠誠心は素晴らしいことです。まさしく信念ですね。それゆえ、世界にいるユダヤ人は『Google』、『Facebook』の創始者等、とてつもない結果を出した人がたくさんいます。

 

しかし、その推進力ゆえにユダヤ人は故郷イスラエルから、永遠に追放されてしまいました。ユダヤ人というのは信仰心が強く、信念があるから推進力を持っています。しかし逆に、それが原因となって常に迫害を受け、あるいは対立してきたのです。

なぜユダヤ人はいつでもどこかと問題を起こしているのか?

なぜヒトラー(ナチス)はユダヤ人を虐殺したの?わかりやすく簡潔に教えて!

政治権力を獲得していくためです。

 

当時はヒトラー個人やナチスに限らず、ヨーロッパ全体に反ユダヤ主義が根付いていました。

  1. イエス殺害
  2. 越権的な律法主義
  3. 唯一神への絶対的な信念

これらがその主な理由でした。ナチスはそれを利用して、政治権力を獲得していったわけですね。そうすることで自分の支持者を増やし、そして権力を増大させ、あるいはその権力を世界に誇示することができます。世界はヒトラーのやった恐ろしい所業を聞いて怯え、ある戦局では優位性を得られるという効果がったわけです。

なぜヒトラー(ナチス)はユダヤ人を虐殺したのか?

『9.11』のテロの原因の一つはユダヤ人って本当?わかりやすく簡潔に教えて!

一つはそうだと言えます。

 

ビン・ラディン率いるアルカイダは、イスラエルに味方をするアメリカを敵視しました。アメリカには政治、経済、メディアに力を持ったユダヤ人が多くいて、彼らの影響でアメリカはユダヤ人の味方をする傾向にありました。イスラエルという国は、アブラハムの宗教(ユダヤ、キリスト、イスラム教)において特別な場所です。しかし、彼らはその地を巡って奪い合いの争いをしてしまっています。それは現在進行形です。アメリカは、この問題でも終始ユダヤ人の味方をしたので、それ以外の人々から敵視されることになるわけです。

 

もちろん理由はこれだけではありません。アメリカが湾岸戦争で荒らしたサウジアラビアには、『メッカ』というイスラム教徒にとっての聖地がありました。このサウジアラビアという地域を戦場にしたこと、そしてアメリカ軍がここに駐屯したことに対し、オサマ・ビン・ラディン率いるアルカイダが怒りを覚え、イスラム教に売られた喧嘩を買ったのです。

 

『窮鼠猫を噛む』。この場合、結果的にはアメリカがビン・ラディンを殺害し、その一味を力で押し切り、制圧し、『猫=アメリカ、鼠=アルカイダ』ということになりました。この鼠の『噛み方』はあまりにも狂気染みていたし、誰もがそのやり方に賛同しかねます。しかし、その鼠を『追い詰めた』のはアメリカだったのです。

『9.11』のテロの原因の一つはユダヤ人?

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. キリスト教は何がしたくて生まれたの?
  2. キリスト教はなぜ世界一受け入れられたの?

1.特定の人だけじゃなく、皆が救われてほしいという願いから生まれました。

2.その考え方が大勢の人に受け入れられ、莫大な支持を受けました。

 

当時、選ばれた人間しか救われない風潮がありました。王や貴族や中産階級のような人間だけに来世が約束されたり、この世での扱いが優遇されました。それはキリスト教の前に存在していた、『エジプト神話』や『ユダヤ教』といった様々な神話や宗教がそう教えていたからです。そしてこの時代は宗教が何よりも重視されていたので、それはとても重要な問題でした。

 

そんな中、イエスが登場します。彼が『特定の人だけではなく、皆が救われるべきだ』と説くと、たちまち彼の意見に耳を傾ける人が集まりました。彼は当時権力を持っていたユダヤ人に処刑されますが、彼の死後、弟子のパウロが『キリスト教』を作り、そしてその教えの普遍性が大勢の人に受け入れられ、ローマ帝国の国教になるなどの過程を経て、徐々に、しかし確実にこの世界へと広がっていきました。

 

私はクリスチャンではなく親がクリスチャンという家庭に生まれ、一時はキリスト教を心底恨みましたが、調べてみるとこの教えの中には『未来永劫消えることがない輝き』が存在することがわかりました。一部には納得がいきませんし他にも宗教がありますから、偏りたくない私は無宗教を貫きますが、そんなシビアな私から見てもそう思わせるような、そういう素晴らしい教えがキリスト教には存在する。そうした理由もこの教えが世界一受け入れられている理由かもしれません。

キリスト教は何がしたくて生まれ、なぜ世界一受け入れられたのか?

なぜイエスは死刑になったの?わかりやすく簡潔に教えて!

国の方針に逆らって人々を指導した『政治的煽動者』という扱いを受けたからです。

 

イエスは十字架刑に処されて世を去りました。実は、当時紀元一世紀のパレスチナでは、『メシア(救世主)がきた』と公共の場で大声で叫ぶことは、十字架刑に処せられる可能性のあるとんでもない不法行為でした。つまり、十字架刑に処されたのはイエスだけじゃなく、他の多くの人もそうなったのです。事実、イエスが十字架に架けられた時も、他に二人の男が一緒に刑を受けました。

 

『救世主が現れて人類を救う』というシナリオは、ゾロアスター教でもユダヤ教でも、キリスト教でもイスラム教でも重要視されています。その発端はゾロアスター教ですが、アブラハムの宗教(ユダヤ、キリスト、イスラム教)は、オリジナルのものだと考えています。とにかくそのような話に敏感だった彼らは、イエスが行っている行為、あるいはイエスの周りにいる人がイエスを『救世主』扱いすることを見てみぬふりはできなかったのです。

 

イエスは、民衆煽動罪、『皇帝に税を納めるのを禁じた』罪で訴えられ、有罪を宣告され、ゴルゴタの丘に送られ、そこで他の二人の『強盗』と一緒に十字架に架けられました。イエスがやったことはある種の『革命』であり、国の形を変えるほどの行動を取る革命家というのは往々にして、死と隣り合わせなのです。

なぜイエスは死刑になった?キリストの裏にいた『イエス・ゼロット』の存在とは

キリスト教はなぜ宗派が分かれたの?わかりやすく簡潔に教えて!

ローマ帝国が東西に分かれたからです。その時に『カトリック』と『ギリシャ正教』に分離しました。

 

キリスト教には『三位一体』という考え方があります。それは、

 

  • 唯一神(ヤハウェ・エホヴァ)
  • イエス
  • 聖霊(スピリット)

 

の『三つの存在は同一である』ということを示した言葉です。しかしこの三位一体への解釈も人によって違ったりして、キリスト教徒の中でも徐々に考え方が分かれてくるようになります。ようやく『聖父、聖子、聖神』はすべて一つであるという考え方で結論がまとまったのですが、その後ローマ帝国が東西に分かれると、考え方、つまり宗派も分かれるようになってしまいました。

 

  • 西ローマ帝国=カトリック
  • 東ローマ帝国=ギリシャ正教

 

という形で宗派が分かれ、その後時間をかけてさらに様々な宗派が生まれていきました。しかしそのほとんどは、大筋である『カトリック』に反発するようにできた宗派が多く目立ちます。その理由は、カトリックがしばしば越権行為を行ったからです。それだけ力を持ってしまったということですね。

キリスト教はなぜ宗派が分かれた?『カトリック』と『ギリシャ正教』への分離

 

ルターたちはなぜプロテスタント(抗議者)になったの?わかりやすく簡潔に教えて!

なぜ宗教改革を起こしたの?

カトリックがキリスト教の名前を汚した越権行為をしていたからです。

 

カトリック教会はそれだけ力を持っていました。しかし、力を持った者はその力に支配され、越権行為に走り、あるいは特権の乱用をするのが相場。カトリックもその相場通りに動いてしまったということです。ルターが宗教改革を起こしたのは、法王庁がその売り上げでバチカンに聖堂を築くのが目的で『免罪符』を販売したのがきっかけでした。つまり、『金を払えば天国に行ける』という話をし始めたのです。

 

カルバン、ツウィングリといった人物たちも同じように『宗教改革』を起こします。イエスがユダヤ教の腐敗を浄化しようと立ち上がったように、彼らもまた、この腐敗したキリスト教を浄化しようと立ち上がったのです。

プロテスタント(抗議者)『ルター』たちはなぜキリスト教を変えようと立ち上がったのか?

イスラム教の神はなぜ『アラー』ではなく『アッラー』と呼ぶの?わかりやすく簡潔に教えて!

『アッ』と『ラー』はそれぞれ違う意味を持つからです。

 

『アッ』は冠詞(Theのようなもの)で、『ラー』は神という意味です。『The God』のような解釈ですね。ちなみに、

 

  1. ユダヤ教=ヤハウェ
  2. キリスト教=ゴッド
  3. イスラム教=アッラー

 

これらはすべて『同じ神』を指します。

イスラム教の神はなぜ『アラー』ではなく『アッラー』なのか?

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. イスラム教の創始者は誰?
  2. イスラム教はなぜあんなに攻撃的なの?

1.ムハンマドです。

2.真のイスラム教徒は攻撃的ではありません。

 

ムハンマドはイエスと同様、自分の教えを広めようとし、迫害を受けました。ムハンマドの思想を良く思わないグループが襲撃します。それにはユダヤ教徒やキリスト教徒もいました。その時彼は『宗教にも軍事力がいる』と考えました。そうしなければ自分たちが殺されるからです。『正当防衛』の考え方で、彼は軍を設立します。そして攻撃してきたユダヤ教徒やキリスト教徒を『敵』だと定めるようになります。ユダヤ教の安息日は『土曜日』、キリスト教の安息日は『日曜日』。だからイスラム教は『金曜日』を安息日とすることにしました。

 

イエスとムハンマドの違いは、『反撃』をしたかしなかったかということです。イエスはせずに十字架刑を受け入れ、ムハンマドは自分の教えを広める使命と、理不尽な攻撃に対抗するために戦うことにしました。ムハンマドのこの考え方は、後の一部のムスリムの過激な思想の種になってしまいます。本来、イスラム教とはすばらしい教えのはずなのに、その一部の過激派によってイスラム教全体のイメージが悪くなっているのが現状です。

イスラム教が攻撃的になった理由とは?虐げられたムハンマドの決意

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. イスラム教はなぜスンニ派とシーア派へ分裂したの?
  2. 『アラビアン・ナイト』の世界の時代はいつ?

1.ムハンマドの死後、跡目争いによって分裂しました。

2.8世紀頃のイスラム世界です。現在のイラクにあたるエリアですね。

 

ムハンマドは後継者を指定していませんでした。『カリフ(指導者)であるべき人』は4人に絞られ、まず最初に『アブ・バクル』が選ばれ、2代目に『ウマル』、そして3代目に『オットマン』がカリフになります。しかし、このオットマンが何者かに暗殺されてしまうのです。これによって次の対象者だった『アッリー』が疑われてしまい、彼も殺害されてしまいました。

 

その流れで『オットマン』の派閥から『スンナ』という教典が生まれ、『クルアーン』と並んで2大支柱となっていきます。このスンナを信仰するムスリムを『スンナ派』と呼び、イスラム教の実に9割がこのスンニ派に属することになります。それに対し、ムハンマドの子孫であり、『アッリー』の後継者を自任するアブル・アッバースが半旗を掲げ、真のイスラム教を主張する『シーア派』が登場します。スンナ派とシーア派は現在進行形で対立中です。

 

『アラビアン・ナイト』

 

ムハンマドの子供に『アル・マンスル』という人物がいるのですが、彼が治めた8世紀頃のイスラム世界は、のちに『アラビアン・ナイト』の舞台となるところです。日本では『千夜一夜物語』とも言います。彼とその孫である 『ハールーン・アル・ラシード』はその地域を『バグダード』と呼び、そして経済的に繁栄させ、世界文化の中心にさせました。

スンニ派とシーア派へ分裂。そして『アラビアン・ナイト』の世界が作られた

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. 世界最古の宗教は何?
  2. 『カースト制度』ができた理由は?

1.宗教はもっと前からありましたが、ちゃんと体系化したものは『バラモン教(ヒンズー教)』という答えがベターです。

2.インドを支配したアーリア人が、その支配のために階級制度(ヴァルナ制)を設けたのが発端です。

 

紀元前1500年頃、アーリア人が侵攻してきてインダス文明は滅亡しました。インドの新しい支配者となったアーリア人が、支配のために『ヴァルナ制』という厳しい階級制度を設けます。最初にインドに住んでいて、征服された人々(ドラビダ人)は、『奴隷(シュードラ)』となり、アーリア人はもちろん支配する側に回ります。つまりこのヴァルナ制は、アーリア人がその地位を維持し続けたいという理由で作った理不尽な階級制度なのです。そしてそれがヒンズー教の『カースト制度』へと受け継がれます。つまり、カースト制度によって行われた身分差別の大元は、『アーリア人の越権行為』だったのです。

 

宗教に関しては、元々あった民間宗教→アーリア人のヴェーダ教→南部インドのドラビダ教→バラモン教といった形で、小さな民族宗教や神話が交じり合っていき『バラモン教』となり、それに反発する形で、

 

  1. ウパニシャッド哲学
  2. 仏教
  3. ジャイナ教

 

が誕生し、バラモン教に民俗信仰や仏教が融合して『ヒンズー教』が生まれたという流れです。

世界最古の宗教『ヒンズー教』の誕生と、最悪の負の連鎖『カースト制度』の始まり

ガンジーって何をした人なの?わかりやすく簡潔に教えて!

インドにあった差別、植民地化されたインド、分裂危機にあったインド。これらの問題に立ち向かった人です。

 

ガンジーはカースト制度廃止の立役者となった人です。ガンジーは特に『奴隷でもないもの(ハリジャン)』を『神の子』と呼び、差別をしないよう主張しました。ガンジーはたちまち人々の支持を得て、『マハトマ(偉大な魂)』という尊称を得ました。また、当時のインドはイギリスの植民地となっていて、その独立のためにも奮闘しました。更に、インド内で『ヒンズー教、イスラム教』の対立があり、それによるインド分裂の問題に対しても奮闘しました。つまり、ガンジーは祖国インドの為に大きく貢献した人だということです。

その男『ガンジー』。負の連鎖に立ち向かった男はブッダだけではなかった!

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. ヒンズー教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、一番荒っぽい宗教はどれ?
  2. 宗教は『戦争の火種』なの?

1.荒っぽくなった段階でそこにあるのは『宗教』ではありません。

2.宗教は『戦争の火種』ではありません。

 

宗教は『神』を敬う行為です。宗教というのは英語で『religion』と言いますが、これはフランス語でもドイツ語でも同じです。これはラテン語の『religio』に由来し、『神と人をつなげる』という意味があります。つまり、『神』への解釈次第では、人を攻撃する人が出てきてしまいますが、もしその『神』が『愛』のように、攻撃するようなことを否定する概念であれば、攻撃をした時点でそこにあるのは『宗教』ではなくなります。『神(愛)を敬っていない』からです。

 

ここを正確に理解し、解釈することでこの世から宗教戦争がなくなり、人間は『世界平和』へ大きく近づくことになります。しかし、人の数だけ解釈があり、主張があり、間違いがあります。従って、この世から争いがなくなることはないでしょう。そして、その争いを起こす人がもし何らかの宗教を信仰していても、その人は『真の信仰者』にはならないでしょう。この考え方の軸となる『真理』は、まるで『神』に似た威厳を持っていますね。

 

  • 真理=愛=神

 

この図式だけがこの世界を平和に導くカギになるでしょう(ちなみに私は無宗教です)。

ヒンズー教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、一番荒っぽい宗教はどれ?宗教は『戦争の火種』なのか

仏教は宗教なの?わかりやすく簡潔に教えて!

現在はその傾向がありますが、大元のブッダがこうなることを願ったかはわかりません。

 

『宗教』の解釈は専門家の数だけあります。宗教というのは英語で『religion』と言いますが、これはフランス語でもドイツ語でも同じです。これはラテン語の『religio』に由来し、『神と人をつなげる』という意味があります。そう考えると、仏教に『神』は出てきませんので、仏教は宗教ではないと考えられます。また、仏教の開祖『ブッダ(釈迦)』自身が、

と言っています。崇拝の的となることを拒否し、また偶像崇拝が生まれることも望んでいませんでした。彼の教えの根幹にあるのは『自分の心と向き合いそこで答えを得ること』ですから、そうすると『神と人をつなげる宗教』というよりは、『人の心を整える精神修行(精神統一)』の印象が強いですね。しかし、そのほかにも色々な教えがありますから、それらを含めて『ブッダの教え(仏教)』と解釈することができます。

ブッダが広めた教えとは本当に『仏教(宗教)』だったのか?

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. 仏教では『生まれ変わり』をどう解釈しているの?
  2. 仏教では『地獄』をどう解釈しているの?

1.生まれ変わりはあるが、善い生き方さえすれば善い者に生まれ変わり、意志は消えると考えます。

2.『地獄のような戦争が行われているような場所』です。悪いことをしたら戦場で理不尽な目に遭うというような考え方ですね。

 

仏教は先にあった『バラモン教』に強く影響を受けています。ブッダが生まれたときにはすでにバラモン教が蔓延していて、父親でさえも敬虔なバラモン教徒でした。ブッダはその教えに疑問を持ち、自分ならではの答えを探しに旅に出ます。そこでこの世の問題をもっと正しく解決する方法を見つけ、それを教えます。それが『仏教』です。ですから、先にあったそのバラモン教に『逆らう』ような、『否定する』ような、『更新する』ような解釈をします。

 

『生まれ変わり』や『地獄』の考え方も、その影響があるからです。バラモン教では、『奴隷は死んでも生まれ変わってまた奴隷になる』という考え方がありました。ですからブッダは『そうではなく、善い生き方さえすれば善い者に生まれ変わり、意志も消える』と言います。そして悪いことをしたら、『戦場』のような理不尽な場所、つまり『地獄』に行くと言います。

 

個人的には、きっとブッダが今を生きていたら、もっと違う解釈をしているでしょう。彼は2500年も前の人なのです。まだ地球が平面だと考えられていた時期ですからね。一つだけ言えるのは、彼はとても勇敢で、知的な人だったということです。

ブッダが考えた『生まれ変わり』や『地獄』に対する見解とはなんだった?

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. 儒教を作ったのは誰?
  2. 儒教は宗教?

1.孔子の教えをまとめたものが儒教ですが、『儒教』と名をつけたのは対立していた墨子でした。

2.専門家でも意見が分かれています。

 

儒教が宗教かどうかは専門家でも意見が分かれます。専門家の中でも識者として名高い人が、孔子に対し『いわゆる宗教家ではなく、偉大な道徳家であり、実践哲学者というべきである』と言っています。しかし本場韓国の宗教専門家は、『儒教を宗教と認めない西洋の尺度には問題がある』と言っています。また儒教は、実は孔子が考えた名前ではなく、対立していた『墨子』が考えた名前です。

 

そもそも儒教の『儒』の字は、この墨子が憎しみを込めてつけたといわれています。本来『雨を祈る人』というこの字は、儒教が災難を祈る人のような、祭祀で金儲けをしようとする輩であるというような、そういう非難の意味が込められていたのです。しかし、それはすべて孔子が死んだ後の話。孔子はまさか自分の教えや思想が『儒教』という名で世に浸透しているとは思ってもいないのです。

『儒教』を作ったのは孔子ではなく、対立していた『墨子』だった?

 

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. 『キングダム』の舞台と『孔子』の思想の関係は?
  2. 秦の始皇帝がたった十数年で亡んだ理由は?

1.孔子は紀元前552年、始皇帝は紀元前259年ですから直接関係はありませんが、儒教は強く意識されました。

2.儒教を軽んじて、法家だけを重視したからです。

 

儒教の考えは『徳』による支配の為、支配者にきちんとした振る舞いを求めます。しかし、その考え方が気に入らなかったの始皇帝は、儒教を弾圧します。始皇帝は、文字や貨幣を統一して、統一された中国全体のシステムをわかりやすくしますが、それだけじゃなく、『焚書坑儒(ふんしょこうじゅ)』という言論や思想の統制を目的とした措置を行ってしまったのです。そして法家(法律)を重視し、儒教を弾圧したために、十数年しかもたなかったわけですね。その失敗を生かし、秦の統一帝国を継承したは、儒教と法家の両方の理論をあわせて国家を運営すべきだと考え、400年以上も続きました。

『キングダム』の舞台と『孔子』の思想の関係は?秦の始皇帝がたった十数年で亡んだ理由とは

いくつか質問があるんだけど、わかりやすく簡潔に教えて!

  1. 孔子に続いた人は誰?
  2. 孔子と対立した人は誰?

1.漢の始皇帝『劉邦』、彼の子孫に当たる『武帝(ぶてい)』、孟子、荀子などたくさんいます。

2.韓非子、墨子、老子、荘子などたくさんいます。

 

孔子は当時、できもしないことをしようとしている身の程知らずや物好き扱いされていました。

『人がしっかしていれば法律は必要ない』と考えたりして、理想が高すぎると考えられてしまったのです。その時点で彼の教えや考えが、万人が理解できるものではないことが浮き彫りになります。そうして理解できなかった人々はみんな、『対立した者』と数えることができます。しかし、最もその名を挙げるに相応しいのは、

 

  1. 道教の創始者、老子
  2. 同上、荘子
  3. 墨家の始祖、墨子
  4. 法家の政治家、韓非子

 

等です。彼らは単純に、『孔子の教えよりもこういう教えの方がいいはずだ』と主張しました。そして孔子に従った者は、孟子や荀子など大勢の弟子がいますが、その弟子とは違って、皇帝である劉邦や、武帝は、教えを実際に駆使し、例えば『国教』に定めたりします。

孔子に続いた者、対立した者。彼らは結局何を目指し、それは成し遂げられた?

『論語』は孔子が作ったの?わかりやすく簡潔に教えて!

孔子の教えをまとめたものですが、『論語』という名前をつけたのは誰だかわかっていません。

 

『儒教』は墨子がつけ、『論語』は誰がつけたかわからない。ですから、孔子は『論語』も『儒教』も知らないことになります。しかしそれはただ『その言葉』を知らないだけで、それらで教えられているものは『孔子の教え』です。孔子の教えは、日本でも多くの人が共感を覚えています。それもそのはず、孔子が説いたのは『真理』だからです。真理というのは『いつどんなときにも変わることのない、正しい物事の筋道』の意味ですからね。

孔子は『論語』も『儒教』も知らなかった!

 

 

まず、神話が『自由な発想』で創られました。そして秩序を作るために宗教が誕生し、それに逆らう形で哲学が誕生しました。このような背景を押さえておくと、より全体の理解が容易になります。

 

キリストの言葉

 

ということで、『神話、宗教、哲学』のすべてを併せて読んだ方が理解度が上がるわけですね!

『神話』が誕生したすべてが分かる!記事一覧(時系列順)

これで世界の『宗教』の大体が分かる!記事一覧(時系列順)

『哲学』が誕生した理由と今まで考えられてきた大体が分かる!記事一覧(時系列順)

 

 

人間の歴史

『人間の歴史』を700万年前の猿人時代からまとめた年表もあります。より時系列の確認に興味がある方はご覧ください。映画や漫画の舞台となった時代なども記載されているので、おそらくWeb上にあるものでは日本一細かい年表だと言えます。(たぶん)

【上巻】年表で見る人類の歴史と映画・漫画・小説一覧[宇宙誕生~1900年編]