『ヒト』を最適化しよう。

湯川秀樹『現実はその根底において、常に簡単な法則に従って動いているのである。達人のみがそれを洞察する。現実はその根底において、常に調和している。詩人のみがこれを発見する。』

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ふむ…。

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考察

ガリレオは言った。

『自然はわれわれの知性にとっては限りなく驚嘆すべきことを、最高度の容易さと単純さとで行なっている。』

 

湯川の言う『常に簡単な法則に従っている』ということは、ガリレオの言う『最高度の容易さ』という言葉と、どこか同じニュアンスを感じるわけであるが、例えばこれを『真理』とした場合、確かにこの世はその『真理』という見えないが頑強なルールに則って、展開されていることが垣間見えてくる。

 

 

生命は、死ぬとか。時間は、流れるとか。そういう『決まり事』があって、その絶対不動のルールを『真理』とし、湯川とガリレオのそれに当てはめた場合、確かに一致して、シンクロすることになる。

 

そして、ショーペン・ハウエルは言った。

 

これらに目を向ける人間は、往々にして『孤独』となる。むしろ、孤独になる覚悟がなければ、それに目を向けることは出来ない。何しろ、『人間本位』の考え方を捨てなければならないのだ。それはつまり、時に人間の目から見て、無慈悲で残酷な判断をすることを意味し、そういう人間は結果的に『(人間から見て)孤独』となるのが関の山なのである。湯川の言う『達人』がここで言う『孤高の人』であれば、話は繋がることになる。

 

では、『根底で調和しているのを見つけられるのは、詩人のみ』というのは、どういうことだろうか。この二つのチョイスから見えて来るのは、『前者=リアリスト』、『後者=ロマンチスト』という図式である。

 

 

例えば、『エネルギー不変の法則』を考えてみる。この世は、人が死んでも、物が燃えても形が変わるだけで、エネルギーの総和は変わらないという法則だ。だとしたら、姿形、善悪、有機物、無機物関係なく、この世にあるあらゆる森羅万象は、『調和』している。

 

また、ここに追加してこんな話はどうだ。『ソクラテス・イエス・ブッダ 三賢人の言葉、そして生涯』にはこうある。

喜劇作家であるアリストパネスは演説でこう言った。

『かつて人間は二つの肉体が背中合わせとなった存在であった。』

 

一体となっている二つの肉体のどちらも男である場合、どちらも女である場合、そして男と女である場合(両性具有=アンドロギュロス)があった。残念なことに、ゼウスの決定により、彼らの肉体は二つに分断された。それ以来、私たちは分離されてしまった片割れを求めている。元の肉体の組み合わせにより、求める片割れは男もしくは女である。アリストパネスによると、この探究こそが私たちが愛と呼ぶものである。愛とは、失われた原初の結合を回復しようとする欲求である。愛によって自分と一体であるべき片割れを見つけ出し、私たちの本来の姿を完全に回復できた時、私たちは最高の幸せを手に入れることが出来る。

 

この世にある森羅万象は、元々は同じエネルギーの一つ。その中で、同じ『人間』という生命体として生まれ、男と女、あるいはアンドロギュロスという別の性別として生きることになったが、『愛』という目に見えない『手綱』を引き寄せると、そこには『分離されてしまった片割れ』がいる。元々はその身体は、一つだったのだ。だから結婚して、初めて完全な形となる。だから子供(新しい生命)が生まれる。そう考えると、この世は決してリアリストの考えるような、冷徹無比で一方的な世界ではない。

 

つまり、リアリストはこの世に『真理』を見て、ロマンチストはこの世に『愛』を見た。『真理=愛=神』である。この圧倒的エネルギーに、人は、今日も明日も支配されて生きていく。

 

 

 

 

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