Contents

クローバー博士『過去は全ての人類のものじゃ 語られぬ歴史を知りたいと思う気持ちを止める権利は誰にもない』

『過去は全ての人類のものじゃ 語られぬ歴史を知りたいと思う気持ちを止める権利は誰にもない過去がどうあれそれが人間の作った歴史ならば 全てを受け入れるべきじゃ!!恐れず全てを知れば何が起きても対策が打てる』

 

原爆ドーム、アウシュビッツ強制収容所、誰もが目をそむけたくなるほど残酷な”真実”は、確かにあった。その”真実”を、人は隠ぺいしてはいけない。Googleが中国撤退の背景にあった問題もそうだ。これは、いつかの『PRESIDENT』の記事から抜粋したものである。

Googleは、中国政府の公然とした“検閲”に業を煮やし、2年前、世界最大の成長市場を捨てかねない状況に直面していた。改革・解放の名の下に進んだ経済の自由化は一見、資本主義国かと見紛うほどの発展を中国にもたらした。しかし、中国といいう国家のもう一つの顔は、徹底した“国民管理国家”である。首都、北京市内を走るおよそ七万台と言われるタクシーのほとんどには、客の会話を録音してタクシー会社に送ることのできる盗聴器が備えてあり、中国政府の公安当局がそれを一括して収集し、管理しているとも囁かれている。中国政府は一方の手で自由経済と言う甘い蜜を与え、もう一方の手で国民を徹底した管理下に置いている。

 

Googleが世界最大の潜在力を秘めた市場を捨てるのは、 “検閲問題”だけが理由なのではない。1989年、世界は冷戦の象徴だったベルリンの壁が崩れていくのを目撃した。戦後の世界を東西に二分したこの壁を突き崩した原動力は、自由を求める市民の力もさることながら、主にテレビ、ラジオの電波によって西側から東側に流れこんだ、言論・表現の自由、豊かな物資といった『情報』の力でもあった。同時に、ドイツ民主共和国(旧東ドイツ)の崩壊とその後の悪夢のような状況も、皮肉なことに『情報』がキーワードだった。92年1月以降、東ドイツの抑圧の代名詞だった、秘密警察『Stasi(シュタージ)』が保管していた国民600万人分の極秘ファイルが次々と明らかにされていったのである。そこには秘密警察の協力者として、働いていた者たちのファイルも含まれていた。多くの東ドイツ市民は自分のファイルを読み、驚愕した。

 

自分の友人が、知人が、中には自分の妻や夫が、果ては両親が、長年にわたって情報提供者であったことが綿々と記されていたのだ。『地獄の釜の蓋をあけた』、とはまさにこのことだった。ある者は公職を追われ、ある者は行方をくらまし、そしてある者は自ら命を絶っていった。現在、中国では『天安門事件』、『チベット騒乱』などを検索しようとしてもできない。そればかりか、これらの関連事項を執拗に検索するだけでも当局に感知される仕組みが出来上がっているとされている。Gメールでさえ検閲を受け、反政府的な内容の発信者は当局の監視下に置かれてしまうほどだという。

 

つまり、このまま下手に妥協すれば、Googleそのものが『シュタージ』同様、巨大な密告システムに加担してしまうことになりかねないのである。Googleの経営陣は自らのシステムが人権抑圧の有力手段として中国政府に利用されていることに驚愕し、当惑したようだ。このままこうした事実が知れ渡れば、情報公開の尖兵であるはずのGoogleが “自由の敵”というレッテルを貼られ、世界中から糾弾されるのは必至である。Googleが中国という巨大市場を捨てる決断を迫られているのと同様、中国がGoogleを警戒し、検閲をやめない背景には、旧東ドイツの重い教訓があるのだ。

 

隠ぺいする側も、思わず見て見ぬふりしたい残酷な歴史を、二度と繰り返したくないという気持ちは一つなのだ。だが、意固地になって真実をひた隠す一方で、他人の権利は堂々と侵害する中国は、世界から見たらどうも不信感が多い国の一つとして数えられてしまった。どんな理由にせよ、隠ぺいするのは人として良くない。自分の過去を隠ぺいして塗り固めた幸せを演じるよりも、過去と向き合い、目をそらさず、時にはそれを清算し、綻びを真っ直ぐにしてから歩む生き方の方が、人生に悔いが残らないのと、同じだ。

 

 

Vアニメ「ワンピース」15周年記念!15の名場面で綴る感涙PV

※画像は以下の参考文献から引用しています。

 

一言

この記事は2009年に書いたものです。とても未熟な時期に書いたものなので、いずれまた修正いたします。またこの記事は運営者のワンピースに対するリスペクトの想いから書いていますが、もしこの画像の著作権が問題になる場合は、画像をすぐに削除いたします。