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山本周五郎『一足跳びに山の頂上にあがるのも、一歩一歩としっかりと登ってゆくのも、結局は同じこと。 むしろ一歩ずつ登るほうが途中の草木や風物を見ることができるし、一歩一歩を慥(たし)かめてきたという自信をつかむことができる。』

偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け

ふむ…。

運営者

考察

松下幸之助からその名を継いだ現代の経営の神、稲盛和夫は、

『同じ山があったとき、Aの山はどういう風に出来て、何で出来ているかもわからずいつの間にか出来ていた山で、Bの山は、10年20年30年かけて、少しずつチリを積もらせ、山にしたというとき、人は、Bの山を信頼するのではないだろうか。外部からの信頼だけじゃない。 Bの山は、人として、企業として、とても強靭で、逞しく、生きがいがあるのである。』

 

と言っている。

 

山

 

確かにウサギは、一時的にカメをリードした。しかし、結局は負けたではないか。しかも、嘘かまことか、あの話にはこういう続きがあったのだ。

 

ウサギとカメ(その2)

 

二匹がゴールした後、その一帯を取り仕切る動物の長であるマントヒヒが現れ、二匹に問いかけた。

『それでは、本当の勝負を始める。』

 

ウサギ『え?あ、やっぱりこれ、練習だったんだよね!うんうん!そうそう!そうなんだよカメさん!いやー本番だと思ったんでしょ!あっはっは!まさかそんな! 一度くらい勝たせてあげようと思ってさ!うん!僕が負けるわけないじゃないか!さあ長老!練習は終わったよ!本番を始めようじゃないか!』

 

カメ『…。』

 

マントヒヒ『それでは始めよう。問題。この山を登る間に、花がいくつか咲いていたはずだ。では、その花の種類と色は何か。答えなさい。』

 

ウサギ『…は?な、なに言ってんだよ長老!いやーギャグセンス高いね、うんマジで!そんなのいいからさ!どこがスタートライン!?もう一回戻ろうか?あるいは今度は下山するのかな?』

 

カメ『…。そういえば、すみれ色のアサガオ、山吹色のヒマワリ、桃色のサルスベリ、サーモンピンクのハイビスカス、それに牡丹色のニチニチソウが、とても綺麗だったなあ。』

 

マントヒヒ『よろしい。正解だ。この勝負、カメくんの勝ちだね。ウサギくん。君はそもそも、陸上でカメくんと徒競走をして、『勝った』と言うつもりだったのかね?その勝負が不公平だと思うのは、私だけではないと思うよ。君はカメくんと海で競争して負けたら、『負けた』と思うことはできないだろう。それと同じだ。しかし、今の質問・勝負なら公平だろう。同じように二人は、この道を走ってきただけのはずだ。勝負というものは公平に行われるものだ。君は、この公平な勝負に負けたのだよ。』

 

ウサギ『…。すみませんでした。カメくんごめんなさい。』

 

カメ『…。いやあ、のろまなことが不幸中の幸いだっただけさ。今回は長老が機転を利かせてくれただけで、今度はぼくが負けるということも、きっとあるだろう。また勝負しようね、ウサギくん。』

 

ウサギ『よし、今度は正々堂々と勝負しよう!』

 

確かな一歩を歩いた人間にしか、見えない景色もあるのだ。

 

花

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

Check

こうして名言と向き合って一つずつ内省したその数『8000』。では、なぜ「1万」ではないのか──それは、内省の後半になるにつれ、『同じ的を射る言葉』が増えてきたからです。そして私はその浮かび上がった真理を、『38の黄金知』としてまとめました。

 

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