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うつの時は自分のペースを掴むことが大切だ

うつ病の治療って、何か注意点はあるの?

うつの時は自分のペースを掴むことが大切です。自分のペースは他人に聞いてもわかりませんので、自分と向き合う時間を確保しましょう。

先生

うつ病の治療をするときは、長期間を覚悟する必要があるよ!フルマラソンも長時間でしょ!それと同じで、短距離走ではないっていう感覚でいいんだ!難しく考える必要はないよ!そうすると一番大切なのは、『自分のペース』ってことになる!
更に詳しく知りたい人は、以下の記事を見るっす!

ハニワくん

人にはそれぞれ多様性があり、それぞれに適した対処法がある

うつの時は自分のペースを掴むことが大切だ。

 

真夏のような暑い日にうつ的症状が出るのは当たり前だ。

真冬のような寒い日にうつ的症状が出るのは当たり前だ。

 

と併せて考えていきたい。その、『酷暑、極寒』の考え方に書いたが、『人によって体感温度は違って当たり前だ』という事実があるのだ。

 

  • メラニン―茶色と黒色の皮膚
  • カロチン―東洋人の(黄色の)皮膚

 

ということも書いた。だとしたらもう、『人にはそれぞれ多様性があり、それぞれに適した対処法がある』ということが浮き彫りになるわけである。

 

それと同じ考え方で、自分のペースというものは、まるでラジオの周波数のように、微調整が必要である。権威ある脳科学者、池谷裕二氏の著書『単純な脳、複雑な「私」』にはこうある。

(タイガー・ウッズイチローといった超一流選手が、あれほどまでに努力を重ねているのに、土壇場になってプレイに乱れが出てしまうことがあるのはなぜか。)

 

たとえ同じ場所、同じ距離、同じクラブと、全てを同じ条件して打ったとしても、なぜかうまくいくときと、いかないときがあるんだ。それはなぜかって話。

 

(中略)

 

では、その握力の強弱は、何によって決まるのか、というのがこの論文。結論から言うと、それは『脳の揺らぎ』で決まる。

 

(中略)

 

──ゆらぎ。

 

そう。回路の内部には自発活動があって、回路状態がふらふらとゆらいでいる。そして『入力』刺激を受けた回路は、その瞬間の『ゆらぎ』を取り込みつつ、『出力』している。つまり、

『入力+ゆらぎ=出力』

 

という計算を行うのが脳なんだ。となると『いつ入力が来るか』が、ものすごく大切だとも言えるよね。だって、その瞬間のゆらぎによって応答が決まってしまうんだから。結局、脳の出力はタイミングの問題になってくる。

 

先生

自分の脳には揺らぎがある。揺らぎがあるなら、安定するときと不安定になるときがある。そしてこの揺らぎや、ペースというのは、人によって違う。生まれた環境や体質など、様々なものがここに影響してくる。だからそれぞれに適した対処法があるってことだね!
うーむ!

ハニワくん

この章のまとめ
  • それぞれに適した対処法がある。

三歩進んで二歩下がる。それでも、一歩進んでる。

脳には『ゆらぎ』がある。この揺らぎが不安定なとき、人の出力も不安定になる。例えば、ここで出ているイチローやタイガー・ウッズといった名手であっても、凡ミスをすることがある。

 

また、人が緊張すると、何もない場所でつまづいてしまい、言葉が詰まり、お茶をこぼしてしまうことがあるが、あれらもこの『揺らぎの不安定さ』が生んだと考えて問題ない話だ。

 

心と脳は、ほぼ同じだ。つまり、自分の中には海の波のように、常に揺らいでいる波がある。舟やヨットが、波が穏やかな時はスムーズに航行するが、波が激しいときは穏やかな航行が出来ないのと同じように、人間も、この波であるペースをつかめないときは、どんなに一流の人間だろうが関係なく、上手くいかないのである。

 

 

晴れたと思ったら雨が降る。治ったと思ったらまたうつになる。こういう波が繰り返されるだろう。だが、それは気にする必要はない。三歩進んで二歩下がるものだ。それでも、一歩進んでいるのだ。

 

先生

三歩進んで二歩下がる。それでも、一歩進んでいる!この事実に注目するべきだね!僕の部下も10年間、吃音症をはじめとしたさまざまな精神的な問題を抱えている人間を見ているけど、全く同じ、このペースだね!何度もリセットして、元に戻る。だけど、『一歩は進んでいる』んだ!
10年は長いっす!

ハニワくん

先生

ちょっと彼の場合は状況が複雑でね!最初から適切なケアをしていればもっと早く緩和されたかもしれないけど、こじらせると彼のように10年かかっても少しの回復しかしないから、本当に注意した方がいいよ!
この章のまとめ
  • 三歩進んで二歩下がる。それでも、一歩進んでる。