名言を自分のものにする

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ゲーテ『涙とともにパンを食べたものでなければ人生の味はわからない。』

ゲーテ


ドイツ詩人 ゲーテ画像

 

名言の意味を考えて、偉人の知恵を自分のものにしよう!



 

 

考察


ホイットマンは言う。

『寒さに凍えた者ほど、太陽の暖かさを知る。人生の悩みをくぐった者ほど、命の尊さを知る。』

 

それがすべてを物語っている。

 

私は中学生の頃、エアコンをガンガンに効かせ、ハマっている漫画を読みながら、勉強をさぼり、好きな音楽をかけ、一日中寝転がる日々を過ごしていた。

 

夜は電気をつけっぱなしにし、音楽はかけっぱなしにし、12時間寝ること日常茶飯事だった。そうすることで何かこう、『自由』になれたような、そんな気分に浸っていたのだ。

 

何をやっても全力を出せなかった。やったところでどうなるのかも、よくわからなかった。実際には、家庭内に抱えていた信仰の問題が、深い部分に根付いていたのである。

 

信仰

 

そのどうにもならない問題を直視することを避けるように、時間を捻じ曲げ、現実から逃避していたのかもしれない。

 

ある日から学校をさぼり始めるようになった。家出もしたし、真冬に野宿もした。

 

最初は楽しかった。

 

(これは自由だよなあ)

 

そんな気がしていた。

 

しかし、夏休みに同級生が楽しそうに計画を立てているのを見て、『毎日が夏休み』だった私は、何か違和感を覚えた気がした。

 

全然夏休みが面白くない。

 

その時私は、何か大きな間違いをしているような、歯車が狂ってしまったような、そんな強い違和感を覚えたのだ。しかし、考えることを放棄している私には、その先の答えを見つけることが出来なかった。

 

歯車

 

ある日、私はその延長線上で、類稀なる地の果てに堕ちた。

 

私は悟った。

 

(私は最初から、自由だったのだ。)

 

ということを。

 

『自由』とは、義務を放棄し、権利だけを主張することではなかった。『自由』とは、現実を直視することをやめ、目を逸らし、自分がすべてのルールを決めるというパラレルワールドに浸ることではなかった。

 

モンテスキューがこう言い、

『自由とは、法の許す限りにおいて行動する権利である。』

 

福沢諭吉がこう言ったように、

『自由と我がままとの境界は、他人に迷惑を掛けるのと掛けないのとの間にあります。』

 

『自由』とは、欲望に身を任せ、それに支配されることではなかった。

 

私は最初から『自由』だったのだ。それを、『自由』を奪われて、ようやく気づけたのだ。

 

人の意見は人の意見だ。私の意見は私の意見だ。この世にいる人間の分だけ、『自由』はある。この世にいる人間の分だけ、『人生』がある。あの頃の私は、自分の人生だけを棚に上げ、自分の人生を『放棄』していたのである。

 

私はパンを食べた。もちろんパンなど、ずっと前から食べていた。

 

しかしそれまでは、そのパンを作った人のことや、買うために働いた父親のことや、 料理する為に買った母親のことは、何も考えていなかった。

 

パン

 

そのパンを買うためにどれだけのドラマがあったことだろうか。パンを買って食べさせる前に、赤ん坊だった私を抱いて、両親はどんな話をしただろうか。

 

(この子にはひもじい思いをさせないようにしよう。)

 

そう誓い合ったに違いない。私は自由にパンを食べられない状況に陥って初めて、自分が『自由』だったことに気が付いたのだ。

 

パンを投げつけて罵倒を浴びせることもできるし、パンを無償で食べさせてもらうことに感謝することも出来た。

 

私は太陽の、暖かさを知らなかった。

 

私は生命の、尊さを知らなかった。

 

当たり前だと思っていたのだ。

 

太陽も、生命も、パンも、自由も。

 

しかし、当たり前ではなかった。

 

そして私は知ったのだ。

 

人生の大切さを。

 

一度しかない人生の、尊さを。

 

 

 

 

※この文章は全てオーナー独自の『名言を通した見解』です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

著者:一瀬雄治 (Yuji Ichise)

 

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