『悪夢・寝言・夜驚症』の原因とその対策は?夢をコントロールする方法はあるか

『悪夢・寝言・夜驚症』の原因は?夢をコントロールできる?

原因はどれも違います。夢はコントロールできません。

まず、寝言や睡眠中のひきつけなどは、覚醒から睡眠状態に移行する時に見られる現象であり、『熟眠を邪魔されている状態』です。夜驚症は、『未成熟な脳に起きる夢』と言われていて、多くの場合子供だけに見られる現象です。悪夢障害のピークは『6~10歳』ですが、精神的に弱い人、あるいは薬の服用によっても起きることがあり、イメージとしては『正常からずれた人』が見やすいと言えます。子供の場合は『まだ未熟』という意味です。

 

またですが、『見たい夢を見るのは不可能』です。テストの結果、事前の宣告と夢内容が一致したり、夢が刺激によって変化したりすることは、偶然に起こる以上の頻度で生じることはありませんでした。

先生

枕の下に本を入れると夢を見れるっていうけどね!
更に詳しく知りたい人は、以下の記事を見るっす!

ハニワくん

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様々な睡眠時随伴症

寝言くらいなら誰にでもありそうなものですが、『悪夢』というのはあまり正常な人が見る夢ではないかもしれません。ここで言う『正常な人』というのは『健康的な生活を送っている人』ということであり、しかも子供もここには含まれません。子供が異常ということではなく、イメージとしては『未熟』という意味です。つまりそうなると、子供、老人がその『正常』から離れていくことになります。

 

『寝言』は睡眠時随伴症の一つ

 

 

まずは寝言から考えていきましょう。寝言というのは厳密に言うと『睡眠・覚醒移行障害』であり、大きく分けると『睡眠時随伴症』の一つです。

 

様々な睡眠時随伴症

  • 覚醒障害(3疾患)
  • 睡眠・覚醒移行障害(6疾患)
  • 通常レム睡眠に伴う睡眠時随伴症(6疾患)
  • その他の睡眠時随伴症(11疾患)

 

合計26種類ある睡眠時随伴症ですが、その代表的な症状と言えば、

 

  • 歯ぎしり
  • いびき
  • 寝言

 

が挙げられるわけです。その他にも『覚醒障害』には『夢遊病』があったり、『通常レム睡眠に伴う睡眠時随伴症』には『金縛り』があったりします。これらはすべて睡眠時随伴症の一つとして数えます。

 

睡眠中に無意識に行動する『夢遊病、夜驚、金縛り』の原因とは?

 

様々な睡眠時随伴症

覚醒障害 睡眠状態から覚醒状態への移行が不完全なため起こる症状。
睡眠・覚醒移行障害 覚醒から睡眠へと移行する際に見られる現象。
通常レム睡眠に伴う睡眠時随伴症 骨格筋を動かすことができないのに、意識が覚醒状態にあることで起こる現象。
その他の睡眠時随伴症 夜尿症、いびき、歯ぎしり等の日常的なものから、死につながるものまで。

 

このうち『睡眠・覚醒移行障害』とは、寝言や睡眠中のひきつけなど、覚醒から睡眠状態に移行する時に見られる現象であり、障害というと大げさですが、『熟眠を邪魔されている状態』という意味での障害と考えればわかりやすいでしょう。一時的であり、寝言がかわいいものであれば特に気にすることはありませんね。これらは厳密には『睡眠中に起こる心身機能の異常』として見ますが、たしかに『異常』ではあっても、あまりこういう人を『異常者』として見ることはないでしょう。『図解雑学 睡眠のしくみ』にはこうあります。

睡眠時随伴症

(省略)イビキや寝言が睡眠障害なのかと驚く人もいるだろうが、要するに程度問題。症状がひどい場合には家族の睡眠を妨げるだけではなく、健康に重大な危機をもたらす可能性もあるのだ。

 

 

いびきや寝言は一緒に寝ている人にとっての睡眠障害、と考えることもできますね。たしかに、いびきがうるさい人の近くで寝ることはストレスになることが多くあります。特にいびきについては、周りもそうですが、あまりにもひどい場合は確かに健康に重大な危機をもたらします。それについては下記の記事にまとめましたので、併せてご確認ください。

 

睡眠中のいびきや無呼吸は危険?原因と対策は

 

また、『その他の睡眠時随伴症』には『夜尿症』もあります。『夜間頻尿』ですね。夜におしっこのためにトイレに何度も足を運ぶことを言います。やはりこのような現象があればその都度目が覚めてしまうので、どうしても質のいい深い睡眠はとれません。

 

夜中にトイレで起きる原因は?睡眠前に『飲んではいけないもの』『アルコール・カフェイン・お茶・寝酒(ナイトキャップ)』

 

夜驚症とはなにか?

ただ、寝言と似ている『夜驚症(やきょうしょう)』ですが、『お酒や薬に頼らない「必ず眠れる」技術』にはこうあります。

夜驚は、小学生くらいの年代の子供が、睡眠中、急に叫び声を上げたりして起きだす病気です。そのとき、子供は強い恐怖感を覚え、ひどく汗をかいたり呼吸が乱れたりしていますが、いくら親が『どうしたの』と問いかけても反応がありません。翌朝聞いても、覚えていません。これとよく似たものに夢中遊行症があります。

 

『夢中遊行症』というのは『夢遊病』のことですね。この夜驚も夢遊病も、実は子供時代によく見られる現象であり、30歳を超えるとほとんど見られなくなるといいます。子供というのはまだまだ未熟な段階ですから、『お化け』のようなものも見たと錯覚することもありますし、このような現象が起きやすいと言えるでしょう。本には『未成熟な脳に起きる夢』との関連が指摘されています。まだ脳の扱い方がよくわかっていないのに夢で意味不明なものを見てしまうことで、混乱してしまうのかもしれません。

 

睡眠中に無意識に行動する『夢遊病、夜驚、金縛り』の原因とは?

 

人は知識によって物事の分別がつくようになる

私もよくありましたね。それ以外にも、『音が大きくなる』現象もありました。いつも寝る直前の静かな部屋の中で起こる現象で、自分の指や体などをすり合わせるときになる摩擦音や、自分が繰り出す音がいつもとは違った形で聞こえてきて、その不思議な感覚と夜の不気味さが相まって、怖くて親の部屋に飛び込んだことがあります。

 

 

大人になっても同じ現象が起きたのですが、すでに意思がしっかりしていましたので、自力でその現象を解いたり、また陥ったりして、楽しむようにして克服したのを覚えています。金縛りにしろ何にしろ、そういう現象を本当に心霊現象だと信じてしまえば恐怖が生まれますからね。幼いころにこうした現象を経験してしまえば、怖くなって混乱してしまうのは仕方ないでしょう。これらの現象は年齢とともに改善してくるので心配はいりません。

 

キリスト教の祖である『イエス・キリスト』が生きた時代は、哲学でいう素朴実在論が人間の思考を支配していて、夢で見ることが、昼間に現実で起きたことと同じ重みをもったと言われています。処刑されたイエスと夢の中で出会い、話をしても、生きているイエスと会ったのと同じように受け止められるというのです。素朴実在論のリンク先の記事を見ればわかりますが、つまりそれは、

 

『夢だろうが真実だろうがお構いなしに、人間達は自分の目で見える世界だけを信用して生きていた』

 

ということ。ある有力な説では、イエスが『蘇った』というのは、弟子たちがイエスの死後、こぞって彼の夢を見たことが原因だといいます。夢も、現実も、自分たちの生きる世界だと解釈する場合、確かにイエスは死んだ後も、彼らの前に現れたのです。

 

それが事実かどうかはさておき、このような素朴実在論が大の大人にまかり通っていた時代を考えると、現代の未成熟な子供たちがそれと同じような錯覚、あるいは混乱をしてみせるのは当然のようにも思えます。しかし大人になり、徐々に世に浸透している『最新知識』を知ることにより、物事の分別がつくようになり、

 

いや、あれは幽霊が原因の金縛りじゃなくて、ただ脳だけ覚醒しちゃっただけか…

 

などと考えられるようになり、平常心を保てるようになるということですね。

 

先生

寝言くらいならあんまり違和感はないね!でも、よくあるスパの仮眠室なんかで寝言を言っている人はほとんどいないよ!いびきはいるけど!
たしかに!

ハニワくん

 まとめ✔
  1. 寝言というのは厳密に言うと『睡眠・覚醒移行障害』であり、大きく分けると『睡眠時随伴症』の一つ。
  2. 寝言や睡眠中のひきつけなどは『熟眠を邪魔されている状態』という意味での障害。
  3. いびきや寝言は一緒に寝ている人にとっての睡眠障害、と考えることもできる(うるさいから)。
  4. 夜驚は、小学生くらいの年代の子供が、睡眠中、急に叫び声を上げたりして起きだす病気。
  5. 人は知識によって物事の分別がつくようになる。

 

悪夢について

そして『悪夢』についてですが、先ほど言った『正常ではない人』というのは、これは差別的な話ではありません。

 

 

悪夢を見るのは『あるゾーン』からズレた人

しかし『健康的な生活を送っている人』というのは、やはり老人等になると離れていくことになります。それを理解するために見るべきなのは、例えば下記のようなグラフです。

 

 

60歳になると20歳の頃の5分の1、80歳になるともうほとんどコラーゲンの量は体内からなくなってしまいます。コラーゲンがなければ潤いのある肌は作れません。乾燥した肌はバリア機能が弱まり、細菌の繁殖などを許し、肌トラブルを招きます。またエストロゲン(女性ホルモン)はどうでしょうか。折れ線グラフにすると、20~40歳が山のピーク。そしてそこから更年期が始まるので、80歳辺りになるとほとんど0歳と同じくらいの分泌量に落ちていきます。『山』の形ですね。

 

 

エストロゲンというのは『最強の抗酸化物質』と言われています。この女性ホルモンがあるからこそ、女性は『美』を保てるのです。

 

アガサ・クリスティは言いました。

しかし、これは『そんなもの好きな考古学者のような人間は、そういない』という事実に対する風刺(機知にとんだ皮肉)でもあるわけですね。もう一度言いますが、その『正常な人』なんたらというのは差別的な発想ではありません。しかし、これらの事実を考えたときに浮き彫りになる『あるゾーン』を思い浮かべると、そのゾーンで生きている人がとても健康的で正常な生き方をしているように見えるのです。

 

例えば、私の祖母は80歳を過ぎたころ、何もない駐車場でつまづき、足を骨折して入院することになりました。祖母は社長夫人として働き続け、戦争を体験していて、とてもタフな人間です。しかし、そうなってしまった。それは決して『健康的』ではなく、『ある時期を過ぎてしまった人』のような印象を覚えます。もちろん、老化は自然なことであり、『正常』です。私は無宗教ですが、ブッダは言いました。

 

時間は流れ、宇宙はうごめき、命の火は消え、物質は分かれる。風は吹き荒れ、大地は鳴り響き、海は揺らいで、炎は燃え盛る。

 

この世は全て、流動変化しています。それが諸行無常という言葉の意味です。我々は生まれたときから、老化に向かっています。不老不死になることはできないし、赤ん坊のような初々しさを永遠に保つことなどできません。ブッダは『しがみつく、執着こそが罪だ』と言いました。執着さえなければ、この世におけるありとあらゆる悩み、苦しみから解放されます。いつまでも若さや命にしがみつくのは罪です。そういうブッダの考え方に私も強く共鳴します。

 

しかし例えば、健康診断などを受けた際に『何も問題ありません』と言われる人と、何かしらの指摘を受ける人がいますよね。私の祖母は今90歳を超えていますが、毎日何種類もの薬を飲み続けていて、デイセンターの世話にもなっています。悪夢というのはあまり正常な人が見る夢ではないかもしれません。ここでようやく冒頭に書いたこの言葉の意味も少しづつ見えてきたでしょうか。つまり、悪夢は『あるゾーン』からズレた人に限ってよく見てしまうような傾向があるのです。

 

悪夢障害のピークは『6~10歳』

『不眠症の科学』にはこうあります。

悪夢障害

(省略)ところが夢の世界でも心が乱されて、強い恐怖や不安のために目を覚ますことがあります。このような悪夢が続いて睡眠障害を起こすと、悪夢障害と診断されます。悪夢障害で目覚めた時いには、夢の内容を覚えていてくわしく話せませす。少し落ち着いたのでもう一度眠ろうとすると『またあの夢をみるのではないか?』という恐怖心が起こり、なかなか寝付けません。

 

実はこの悪夢障害が起こる年齢のピークは『6~10歳』なのです。したがって、この時点ですでに先ほどから言っている『正常な状態』からは離れています。子供というのは往々にして未熟です。ですから、『未成熟』であり『未成年』であり、保護者がつき、責任を負いません。一人前じゃないので人としてはまだ『成り立っていない』ので、『成人』とは呼べません。ですから、悪夢を見る人は往々にして『正常ではない人』が見ることが多いわけです。

 

 

『正常な状態ではない人』が見る印象

では『未熟な人』が見ると言ってもいいかというと、そうは言いきれません。なぜかという理由はこの悪夢障害を見る原因を考えたときに浮き彫りになります。

 

悪夢障害の原因

  • 性格
  • 心の傷
  • 精神疾患
  • 薬剤

 

このうち性格というのは、敏感な人や寛大な人、芸術的な人が見やすいとの意見もありますが、これは関係ないとの意見もあり、あいまいです。ということでそれ以外のこといに目を向けたとき、やはりそこにいるのは『正常な状態ではない人』であり、あまり『未熟な人』という言い方は相応しくありません。悪夢はもちろん子供だけじゃなく、成人でも見ることがあります。それがたとえば挙げたような状態にある人です。例えば私も見たことがありますが、往々にしてそういうときは、『薬を飲んでいるとき』、『風邪を引いているとき』なのです。

 

 

ですから私は悪夢を見る人は『正常な状態ではない人』だという印象が強いのです。心身共に健康で、健全な生活習慣を送っている、成人であれば、あまり悪夢に悩まされることがないのではないでしょうか。

 

  • 食事
  • 睡眠
  • 運動
  • 排泄(デトックス、解毒)
  • ストレス

 

といった5大要素を最適化できている人ならば、あまりこの症状に悩まされることはないという印象が強いですね。またやはり、『命の危険にさらされた人』等は、その3か月以内に悪夢を見るようになることが多いとされています。それは一生続く場合もあれば、3か月もすれば見なくなる場合もあります。

 

私が見て一番怖いと思う悪夢の内容は、『人を殺して一生刑務所に入る』というケースですね。または、『最悪に窮屈な状況でこれから長い間暮らすことになる』とか、そういうケースです。これは一年に一度は見るのですが、いつも起きて思うのは、

 

夢でよかった…

 

ということです。私は楽観的ですので、むしろ夢でそういう疑似体験ができたことをいつも喜ぶようにしています。ですからベッドでよく『楽しかったー』と独り言を言うことが多いですね。朝起きて自分に無限の選択肢があるという自由を感じ、喜びに浸ることができます。

 

悪夢について

 

悪夢を見やすい薬とは

とにかく、私のような成人でもために悪夢は見ることもあり、そしてそういう時は往々にして『薬を飲んでいる』とか、『疲労が蓄積されている』ときとか、そういう風にあまり『正常な状態ではない』ことが多い印象があるのです。

 

悪夢を見やすい薬

  • カテコラミン作動性薬剤
  • ベータ遮断薬
  • 抗うつ薬
  • 睡眠薬
  • アルコール

 

私の場合は薬は風邪薬だったり、ハウスダストアレルギーの薬だったりするのですが、そういう場合でも見ることがあります。ただやはり抗うつ薬等、精神面に作用する薬で出やすいようですね。

 

各抗うつ薬と悪夢の関係

フルオキセチン 悪夢を見る回数が増える
パロキセチン 悪夢を思い出す回数は減るが、夢の強烈さや奇妙さが増す
フルボキサミン 悪夢を思い出す回数は減るが、夢の強烈さや奇妙さが増す

 

その他にも、三環系抗うつ薬や、バルビツール酸系睡眠薬、アルコールを長期服用していて、急にそれらの服用をやめると離脱症状として悪夢を見ることがよくあるといいます。

 

 

悪夢障害の治療法

悪夢障害の治療法としては、認知行動療法やEMDR、催眠療法等が行われることがあります。

 

EMDR(眼球運動による脱感作及び再処理法)

治療者が左右に動かす指を患者が見つめながら、原因となったできごとを思い出すだけ。目の運動が脳の情報処理のプロセスを活性化して、本来なら長時間かかるトラウマとの折り合いを、短時間で進められる。

 

その他、認知行動療法はうつ病を治療する際にも有効な手段で、簡単に言うと『考え方の最適化』ですね。うつ病を治療する際も、この認知行動療法を導入するのと、しないで抗うつ薬だけで治療するのとでは、治療した後の『再発率』に大きな差があります。それだけ認知行動療法(考え方を最適化する)ことは有効なのです。

 

たとえば先ほどの私の考え方を思い出してみましょう。『楽しかったー』と、悪夢を楽しむわけです。つまり、悪夢はそれを見る人の受け止め方次第では、悪夢ではなくなります。まるで、単なるホラー映画か何かのようなイメージで、極めて客観的にその状況を楽しむことができるようになります。これも、考え方の最適化によってたどり着ける境地です。

 

アメリカの心理学者ラザルスらは、

ラザルス

外的刺激が自動的にストレスを生み出すのではなく、個人がそのストレッサーをどのように評価するかによって、ストレスの感じ方が異なってくる。。

 

と言いました。ストレッサーというのは『ストレスの原因』ですから、そのストレッサーに直面したとき、それを『自分を高める試練』と感じるか、『ただただ不快か』と感じるかは、人によって違うのです。

 

悪夢なんて結局ただの『夢』ですからね。現実じゃないのです。ですから、いざ見てしまったときの対処法がこのような対処法『しかない』ことを見てもわかるように、考え方次第で何とでもなることなので、あまり深刻に考えない方がいいでしょう。『ちびまる子ちゃん』を知っている人ならわかりやすいのですが、

 

  • 山田君=楽観的
  • 藤木君=悲観的

 

ですね。

 

 

私は以下のような記事も書いています。

 

藤木と山田。

 

悲観的の人は、『優しい人』と言うこともできるのですが、別の言い方をすると『妄想的』であり、『被害者意識の強い人』ということになります。私の部下に、『THE・被害者意識の塊』のような人間がいて、私はその部下を11年見てきているからわかるのですが、正直に言ってそのような人に、私は『優しい人』という印象を持ちません。

 

私からすると『藤木君』も『被害者意識の強い人』も部下のように『遅刻を繰り返し続ける人』も、あまり『正常な状態』とは言えません。藤木君の場合は子供だからいいのですが、もしあれが大人であり、何があってもすぐにネガティブに考えてしまう場合、きっと社会では孤立してしまい、深刻な状況に陥りかねません。

 

『考え方を最適化する必要がある』という意味で、このような人たちは『正常な状態ではない』と考えるべきだと私は考えているのです。彼らが異常者だとか、そういうことではないのです。

 

悪夢障害に似た症状を起こす病気

また、悪夢障害に似た症状を起こす病気として以下のようなものがあります。

 

悪夢障害に似た症状を起こす病気

睡眠関連てんかん 脳波で特有なてんかん波が出る
覚醒障害 悪夢は見ない
夜驚症 夢を思い出さない、錯乱状態になる(子供)
レム睡眠行動障害 暴力的行動、夜間の怪我(中年)
ナルコレプシー 日中の突発的な睡眠、強い感情による脱力発作
睡眠時パニック障害 寝付いてから約4時間後に起こる
急性ストレス障害 明らかなストレスの原因がある
心的外傷後ストレス障害 生命が危険にさらされた経験がある
金縛り 脳が覚醒して、体だけ眠っている状態
夢遊病 体が覚醒して、脳だけ眠っている状態
せん妄 夜中に奇声を上げたりして、翌日覚えていない

 

このうち『金縛り』や『夢遊病』は悪夢だととらえる人もいます。確かに『動きたいのに動けない』とか、『寝ている間に無意識に行動している』ということは、まるで悪夢のような出来事だと言うこともできますが、厳密にはこれは悪夢障害とは言えません。

 

睡眠中に無意識に行動する『夢遊病、夜驚、金縛り』の原因とは?

 

ただし、これらのことを考えても、やはり『悪夢を見る人はあまり正常な状態ではない』と言えますよね。脳も体も起きるのが正常ですからね。

 

先生

悪夢も夢遊病と同じで、子供時代に見られることが多いんだね!
たしかに!

ハニワくん

 まとめ✔
  1. 悪夢は『正常な状態ではない人』がよく見てしまうような傾向がある。
  2. 悪夢障害のピークは『6~10歳』。
  3. 悪夢を見やすい薬を確認する。
  4. 悪夢障害に似た症状を起こす病気を確認する。
  5. 夢障害の治療法としては、認知行動療法やEMDR、催眠療法等がある。

 

せん妄

それでは次に『せん妄』について考えてみましょう。

 

高齢者とせん妄

またこの『せん妄』ですが、『詳しくわかる睡眠薬と精神安定剤』にはこうあります。

高齢者のせん妄

①せん妄とは?

(省略)また高齢者の場合、夜中にわけのわからないことを言い出して、それを翌日覚えていないという『せん妄』が現れることがあります。せん妄とは、意識が混濁した状態において、幻覚妄想やこれに関連した行動異常を呈する状態をいいます。せん妄に伴う幻覚のほとんどが幻視であり、実在しないものが見えるという訴えが見られます。妄想の種類としては被害妄想が多く、『ドアの外に誰かがいる』と疑ったり、持っているものを盗まれたなどの訴えが見られたりもします。体の病気をもっていない健康な方でも、このせん妄の状態になることがあります。とくに高齢者の場合、いつせん妄状態に襲われても不思議ではありません。

 

冒頭に『ある時期を過ぎてしまった人』の話をしましたが、このせん妄は、高齢者になるといつ発症しても不思議ではないとされています。また、体の病気や様々な身体的病態を反映する精神症状でもあり、やはりその『正常な状態ではない人』という考え方が、 キーワードになってきます。つまりせん妄が出ると、何らかの身体的疾患を疑った方がいいというサインでもあり、見直すべき改善点があるかもしれません。

 

 

原因

ただ、せん妄が起きる原因は、

 

  • 脱水
  • 発熱
  • 下痢
  • 肺炎
  • 薬剤
  • 手術直後

 

といったものが挙げられ、中でもやむを得ず薬を飲む必要がある等の場合、仕方ないかもしれません。やはり多種類の薬剤を服用すると、せん妄を起こしやすくなります。しかしこれらの状況にある人も『正常な状態ではない人』と言えますからね。やはり、悪夢や幻覚のような症状に悩まされる人は、あまり正常な状態にあるとは言えないかもしれません。

 

ただ、それをサインにして異常を改善したり、あるいは私のように楽観視してむしろその状況を楽しむこともできますから、悲観的に考えないようにしましょう。どうせ単なる夢ですからね。せん妄であれば気をつける必要があるのですが、単なる悪夢なら、ホラー映画か何かを見たと思えばそれで終わりですよ。私は毎週映画館に行くような生活をもう10年以上続けていて、もう1,000本は映画を観ていますが、私にとって夢は、悪夢だろうが何だろうが、すべて映画と同じです。

 

先生

老人になっても、最後の一呼吸をするまで、人生を楽しむ余裕を持ちたいね!
たしかに!

ハニワくん

 まとめ✔
  1. 『せん妄』とは夜中にわけのわからないことを言い出して、それを翌日覚えていないという症状で高齢者に多い。

 

夢について

まず、夢を見るタイミング等について考えてみましょう。

 

人が夢を見るのは長い間『レム睡眠』だけだと思われていた

睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返して行われます。

 

レム睡眠

脳は起きて身体が眠っている。浅い睡眠。Rapid Eye Movement。急速な眼球運動を伴う眠り。瞼の中で目がぎょろぎょろと動いていることから、REM睡眠と名付けられた。

ノンレム睡眠

脳も体も眠っている。深い睡眠。

 

STEP.1
90分かけてノンレム睡眠へ
(睡眠1時間半経過)

STEP.2
15分ほどレム睡眠状態になる
(睡眠1時間45分経過)

STEP.3
90分ほどノンレム睡眠になる(2回目)
(睡眠3時間15分経過)

STEP.4
15分ほどレム睡眠状態になる
(睡眠3時間30分経過)

STEP.5
90分ほどノンレム睡眠になる(3回目)
(睡眠5時間分経過)

STEP.6
15分ほどレム睡眠状態になる
(睡眠5時間15分経過)

STEP.7
90分ほどノンレム睡眠になる(4回目)
(睡眠6時間45分経過)

STEP.8
15分ほどレム睡眠状態になる
(睡眠7時間経過)

 

  • ノンレム睡眠=深い睡眠
  • レム睡眠=浅い睡眠

 

ですから、起床するときは常にレム睡眠の状態で起きます。ノンレム睡眠の状態から起きるときもありますが、それは目覚まし時計などで強制的に起きたときであり、目覚めも悪いのが特徴です。ですから目覚まし時計を使って起きるのにはちょっとしたコツがあります。詳しくは下記の記事をご覧ください。

 

目覚ましにスヌーズ機能は逆効果?目覚まし時計の賢い利用方法とは

 

とにかくレム睡眠になってから起きるわけなので、人が夢を見るのは長い間『レム睡眠だけ』だと思われていました。しかし1957年にはノンレム睡眠の状態でも人は夢を見ることがわかりました。ただ『ノンレム睡眠は深い睡眠なので、覚えていない』だけだったんですね。

 

ノンレム睡眠中には『奇妙な夢』を見やすい

 

それぞれの睡眠時の夢の特徴

レム睡眠 ストーリー性があり実体験に近い夢
ノンレム睡眠 抽象的でつじつまが合わない夢

 

また、上の表を見てもわかるように、『奇妙な夢』というのはノンレム睡眠中に見ることが多いようです。したがって、『悪夢のような変な夢』を見て、『寝起きに気分が悪い』という場合は、ただ悪夢を見ただけと言うこと以外にも、『ノンレム睡眠中に強制的に起きてしまった』という事実も関係しているのかもしれません。ノンレム睡眠から起きてしまうと、気分が悪くなりますからね。

 

『見たい夢』は見られる?

では、人は『見たい夢』を見ることはできるのでしょうか。それはつまり『悪夢じゃない夢を見たい』ということにもつながりますから、それができれば悪夢を避けることができる、と考えることもできますよね。『スタンフォード式最高の睡眠』にはこうあります。

『見たい夢』は見られるのか?

(省略)では、『見たい夢』は見られるのだろうか?『夢を見る』とされたレム睡眠に関する重大な発見(レム睡眠にかかわる神経機構やメカニズム、どこにその神経はあるのかなど)はレム睡眠自体の発見から10年以内に見つかったものが多い。しかし、まだ解明されていないことが多いのも事実だ。『好きな夢が見られるのか』についても、レム睡眠発見直後に盛んに検証された。具体的には次のような調査が行われている。

 

・見たいと思った夢を事前にあげ、実際にその夢を見た確率を求める。

・寝ている人の耳に息を吹きかけたり、冷水を顔に垂らしたりして『音や温熱、皮膚感覚』の刺激をおこない、夢内容が変化するか、もしくは刺激が夢ないように取り込まれないかを調べる。

 

で、結論はというと…『見たい夢を見るのは不可能』。事前の宣告と夢内容が一致したり、夢が刺激によって変化したりすることは、偶然に起こる以上の頻度で生じることはなかった。

 

『見たい夢』は見れないようですね。ですから、夢を自分で操作してコントロールできないので、私ならこの状況を楽しみ、

 

じゃあ自分の想像を超えた夢が見られるってことか!何が起こるかわからないな!

 

と考えますけどね。

 

 

『夢分析』と『正夢』について

では、『夢分析』、『正夢』といった、あの現象や話はどうなのでしょうか。『頭が10倍よくなる超睡眠脳の作り方』にはこうあります。

夢分析はナンセンス、正夢は錯覚

(省略)レム睡眠中に、海馬に保存された短期記憶が大脳新皮質に移動して、長期記憶になることはさきほどお話ししました。そうした情報の長期記憶化の過程で、新しい情報(短期記憶)はすでに保存されている長期記憶と照らしあわされて、必要なもの同士は結び付けられていきます。そうすることで強固な神経ネットワークが構築されるのです。この新しい情報(短期記憶)と過去の記憶との照合のプロセスの中で、夢が作り出されます。

 

簡単に言うと、夢は脳の記憶する部位が、記憶するか消去するか、という判断をする際に起きる現象ということです。正夢は、何かを体験したあとに『この体験と同じ夢を見た』という記憶が後付けで作られ、結果として、

 

あの夢は正夢だったのか…

 

と錯覚してしまうだけのことであり、デジャヴと同じ現象なんですね。心理学者として世界的に有名なユングやフロイトは、『夢分析』を重視していましたが、もうそれはすでに時代遅れの考え方となっています。現代では『夢は記憶の整理作業』であると解明されています。

 

STEP.1
無意識のなかで欲望が形となって現れたものが夢である
フロイト説。

STEP.2
レム睡眠は不要になった記憶を消去するためにあり、その過程でたまたまあふれ出した記憶が夢だ
クリック説。

STEP.3
夢は出来事を頭の中で反復して、記憶として固定化させる役割を担っている
近年の説。

 

ですから、『夢分析』も『正夢』見当違いであり、『悪夢を見たからと言って、いちいちそれに過剰反応する必要はない』ということがわかりますね。悪夢は単なる夢ですから、いっそのこと楽しんでしまった方が勝ちでしょう。また、これは私の勘ですが、もしかしたら悪夢について騒ぎ立てる人は、ホラー映画等の類に過剰反応する、つまり『弱い人』じゃないですかね。私も別に好んで観ることはありませんが、10代の頃はもっと過激な映画もたくさん観たので、別に過剰反応することはありません。結局悪夢障害の対策は、認知行動療法等の『考え方の最適化』ですからね。このあたりのことについて一度じっくりと考えてみるのがいいでしょう。

 

先生

でも、たまに見たい夢が見れるときがあるから、その偶然の一致なんかも情報を混乱させているだろうね!
たしかに!

ハニワくん

 まとめ✔
  1. 人が夢を見るのは長い間『レム睡眠だけ』だと思われていた。
  2. しかし『ノンレム睡眠は深い睡眠なので、覚えていない』だけだった。
  3. 『見たい夢』は見れない。
  4. 夢分析はナンセンス、正夢は錯覚。

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