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なぜ朝に『豆腐とねぎの味噌汁』を飲むべきなのか?

朝に『豆腐とねぎの味噌汁』を飲む。なぜ『朝』じゃないといけないのか。そして、なぜその具ではないといけないのか、というところが問題である。しかも味噌汁なんか日本人独自のもので、日本以外ではあまりなじみがないはずだ。それなのになぜ朝に『豆腐とねぎの味噌汁』を飲まないといけないのか、それを調べてみよう。

 

『病気を治したければ「睡眠」を変えなさい』にはこうある。

朝は味噌汁を飲め!

(省略)不眠に悩む人にまず注目してほしい栄養素といえば、食品のたんぱく質に含まれる必須アミノ酸の一種『トリプトファン』です。トリプトファンは人体内では作り出すことができないため、必ず食事で摂取すべき栄養素です。(省略)ただトリプトファンからセロトニンとメラトニンを合成するには、卵、バナナ、サツマイモなどに多く含まれる『ビタミンB6』、豚肉などに多い『ナイアシン』、ごぼう、あずき、そば、ホウレンソウ、ネギ、小麦胚芽などに多い『マグネシウム』を同時に摂取することも欠かせません。朝は、豆腐とねぎの味噌汁に卵を落として睡眠に必須の栄養素を補給!この習慣で、睡眠の質を高めていきましょう!

 

詳しくは別記事に書いているが、要点だけ見てみよう。まず、人間が快眠するために必要なのは、

 

  1. トリプトファン
  2. セロトニン
  3. メラトニン
  4. マグネシウム
  5. ナイアシン

 

である。それの栄養素や物質があることが快眠の条件なのだ。

 

STEP.1
L-トリプトファンを摂る
STEP.2
体内でセロトニンが合成される
STEP.3
セロトニンがメラトニンに変化する
STEP.4
メラトニンのおかげで良質な睡眠が得られる
STEP.5
日中が活動的になりセロトニンが増える
STEP.6
精神安定の基盤となる
睡眠に必要な『トリプトファン、セロトニン、メラトニン』とは?(GABA、グリシン)

 

味噌汁というのは、まずそれ自体が大豆製品であり、トリプトファンが含まれている。また、具を入れられる特徴から、豆腐やネギ等を入れて、トリプトファンを最大限に発揮するための、マグネシウムナイアシンも同時に摂ることができるメリットがある。それが朝に『豆腐とねぎの味噌汁』を飲むべき理由だ。

 

なんだ単なる睡眠のことか

 

と考える人は甘い。人間が睡眠不足に陥るとどうなるか、それを知るためにはこのあたりの記事を読むのが良いだろう。

 

睡眠不足で『糖尿病・高血圧・動脈硬化』になるリスクが上がる? 車の運転中に眠くなる!一番効く対策は?ガム?コーヒー?…もっと有効なのがあります!

 

だが、なぜ『朝』にそれを摂取する必要があるのか。そしてなぜ『豆腐とねぎの味噌汁』ではないといけないのか。違う食事ではいけないのか。ということについて考えてみよう。まず、『朝』ということだが、実はこれに縛りはないようだ。そうじゃなければ、『朝じゃなく、昼や夜だと…』といったことが書かれているはずだが、そういうことはない。ということは、

 

味噌汁=朝食

 

という常識的な図式があり、それだと『受け入れやすい』ということで、キャッチーにするために『朝』というワードを出しただけだと言えるだろう。だから実際には、『朝、昼、夜』のどこで食べても問題ないということだ。あるとしたら、それらの栄養素が睡眠時にちょうどいい形で体に作用するから、ということだが、特にそれについても言及されていないので、縛りはないようだ。

 

では、『豆腐とねぎの味噌汁』でないといけない理由は何か。それは言ったように、トリプトファン、マグネシウム、ナイアシンを摂取できるからである。そして、卵にもトリプトファンは含まれている。したがって、味噌汁という具を入れられる特徴のあるこの食事なら、『快眠のための栄養』をたっぷり入れることができ、しかも相性がよく、美味しく食べれるので、この料理がピックアップされているのである。

 

各食材の栄養素

味噌汁 トリプトファン
豆腐 トリプトファン
ネギ マグネシウム、ナイアシン
トリプトファン

 

 

また、まだ理由はある。『シンバイオティクス』とは、『発酵食品とオリゴ糖』、『食物繊維を同時に摂る』ことを言うが、それが腸内細菌のバランスを整えるためにとても有効なのである。例として、『玄米+納豆』、あるいは『玄米+野菜ときのこたっぷりの味噌汁』等の組み合わせが有効。つまり、豆腐や味噌汁というのは腸内環境を整えるために役立ち、それが結果的に、悪玉菌が原因の様々な問題を予防・解決することにつながるのだ。

 

納豆、チーズ、キムチは口臭の原因?漬物、味噌、甘酒等の発酵食品は口臭を予防する!

 

更に、下記の記事に書いたように、日本人には日本人にしかいない腸内細菌がいて、合う食事、合わない食事というものがある。やはり日本人に合う食事は『和食』なのだ。いくらイヌイットの人が三食肉ばかり食べていて健康だからといって、日本人が急に彼らの食生活の真似をしたら、体を壊してしまうのが落ちだろう。

 

なぜ日本人は『肉』ではなく『海藻』を食べなければならないのか?

 

では、味噌汁を飲めるのは日本人だけなのだろうか。『食事のせいで、死なないために[食材別編]―スーパーフードと最新科学であなたを守る、最強の栄養学』にはこうある。

味噌汁 大豆のパワーと塩分の作用、どちらが強い?

味噌の製造には塩が使われる。それも大量の塩だ。味噌汁1杯には、米国心臓協会の推奨する1日当たりの塩分摂取量の半分もの塩分が含まれている。だから私はメニューに味噌汁が載っていると、反射的にそれを避けていた。しかし味噌汁についてよく調べてみると、まったく思いがけないことがわかったのだ。塩分を控えるべき理由はおもに2つある。胃がんと高血圧を防ぐためだ。塩分の過剰摂取は、胃がんの『推定原因』と考えられ、アメリカでは毎年、胃がんが数千件も発症している。塩分の過剰摂取による胃がんのリスクは、喫煙や過剰飲酒によるリスクと同じ程度だが、アヘンの使用や毎日肉を食べることに比べれば、リスクは半分程度であると考えられる。約50万人を対象としたある研究では、肉(トランプ1組程度の大きさ)を毎日食べると、胃がんのリスクが5倍も高くなることが明らかになった。

 

本は、味噌汁によって塩分を過剰摂取することが、健康を害する原因になるのではないかと切り出している。そしてここでも『肉食の弊害』について書かれているが、やはり肉食というのは中々注意が必要らしい。だが、本は結局どういう結論を出しているかというと、

 

味噌汁は胃がんや高血圧の原因にはならない

 

ということだ。確かに塩には発がん作用があるが、大豆には『抗発がん作用』があり、それで中和されるのである。また、豆腐も同じ効果がある。更に、ガンの予防効果のあるアリウム属、つまり『ネギ属』の野菜が加えられることが多いことも、味噌汁が健康を害する食事にはならないことの理由の一つだという。更に、1日2杯の味噌汁を飲んで、高血圧問題も調べた。すると、味噌汁を2杯飲んだら、むしろ高血圧になるリスクが5倍も低くなったというのだ。

 

海外の医学博士がこう書いていることからも、別に味噌汁は日本人だけが飲めるものというわけではなく、そして『豆腐とねぎの味噌汁』は世界的に見てもかなり優秀な食事だということがわかる。『豆腐とねぎの味噌汁』が好きな人には最高の朗報だ。

 

 

『人間にまつわる不思議な話』、『皆が知らない話』。