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フィッシャー・タイガー『こいつは必ず故郷へ送り届ける!!!』

『負の連鎖』を生み出すのは、人間だ。 しかし、『発端』は人間なのだろうか。 例えば『死』だ。大切な人が死んだ。 そしてそれについて人間の心が泣き叫んで狂った。 例えば『病』だ。若くして命を落とした。 そしてそれについて人はこの世を嘆いた。 例えば『生存競争』だ。食事、配偶者、今日を生きる為、明日を生き抜くため、 生物は競争し、奪い、そして相手の命を食らう。 そして人間は、自分の持つ私利私欲が暴走し、

 

(自分だけは生きたい)

 

(何とかして生きなければならない)

 

どんな理由でもいいが、心底に『自己防衛本能』が植え付いた。カメレオンをはじめ、あらゆる生物は『擬態』し、 環境に合わせて身体を変化し、その本能を発揮する。生き抜くためだ。

 

つい先日には、『シマウマの模様が出来た理由』がわかった。 天敵から自分の身を守るためだと言うのだ。 こうしてあらゆる生命は今日、明日を生きる為、自分の身を守る。これが『自己防衛本能』だ。 では、人間でいう『自己防衛本能』とはどういうものなのだろうか。まず、『善い』のだろうか。 それとも、『悪い』のだろうか。 例えば、目の前で子供が車にはねられそうになっている。 さて、自分の『自己防衛本能』は、なんと叫ぶだろうか。

 

(私にはまだ人生がある。 私には家族がいる。 養っていかなければならない子供がいる。)

 

目の前の小さな命を見て見ぬフリをして、 そうしてその『本能』の言うことを聞いて生きながらえて、 生きる意味などあるのだろうか。 では逆に、自分の命の代わりに助けたとしよう。 それでヒーロー、ヒロインになったつもりでいいのだろうか。 残された家族は? 発展途上国の難民の命は? 彼らの命を救わずして、『自分の目の前で起こることを見て見ぬフリするのは後味が悪いから』という理由で命を落とすのは、『自分勝手』ではないのか?

 

それとも救世主なのか。 もちろん、救われた子や、その親からすれば救世主だ。しかし我々はこのことについて、どう結論を出せばいいのだろうか。

 

『あ…気絶しちゃった…!! すみません ───だけど あたし泣かなかったから 殺さないでください!! 何されたって泣きませ…

タイガー『泣きゃあいいじゃねェか!!! おれ達とあの”馬鹿ども”と一緒にすんじゃねェ!!!』

よく見ろ おれ達は誰も殺さねェ………!!!

行くぞお前ら… こいつは必ず 故郷へ送り届ける!!!』

 

『負の連鎖』を生み出すのは、人間だ。 しかし、『発端』は人間なのだろうか。他の生命はどうしているだろうか。 『自然の摂理』に抗っているだろうか。 それとも従っているだろうか。 人の心は繊細だ。だからこそ捻じ曲がる。受け入れられないのだ。 どうせ死ぬのなら、なぜ生まれたのだろうか。大切な人が死ぬことも、 争いも理不尽な思いをすることも受け入れられない。 かつて黒人たちは、400年間の長い長い間、理不尽極まりない奴隷の扱いを受けていた。

 

例えば、『白人からの強姦』によって生まれたマルコムXの父親は、 黒人だという理由だけで暴行によって死んだ。 そして国は、事を大きくしないようにそれを『事故』だとして隠蔽し、真実を捻じ曲げた。 マルコムXは、どう思えばよかったのだろうか。 マルコムXは、どうやって生きていけばよかったのだろうか。 強姦された女の子供、黒人、生まれた時点で、彼の『負』は始まっていたのだろうか。そしてそれは『運命』なのだろうか。決して抗えない、『宿命』なのだろうか。

 

一つだけ言えるのは、マルコムXキング牧師ネルソン・マンデラジュリウス・ニエレレ、幾人もの黒人奴隷解放運動を行った勇者の『命の叫び』が、 『負の連鎖』を断ち切る大きなエネルギーを生んだということだ。 確かに『負のエネルギー』は残酷だ。だが、『負の連鎖』を生むのは人間。だとしたら、 『負の連鎖』を断ち切るのも人間なのだ。

 

 

Vアニメ「ワンピース」15周年記念!15の名場面で綴る感涙PV

※画像は以下の参考文献から引用しています。

 

一言

この記事は2009年に書いたものです。とても未熟な時期に書いたものなので、いずれまた修正いたします。またこの記事は運営者のワンピースに対するリスペクトの想いから書いていますが、もしこの画像の著作権が問題になる場合は、画像をすぐに削除いたします。