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アガサ・クリスティ『考古学者は女性にとって最良の夫である。妻が年を取れば取るほど彼女に関心を持つようになる。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

運営者

ふむ…。

考察

『女性にとって最良の夫』というところがポイントだ。だとしたら、男にとっても最良の妻というものが存在することになる。ということは、男女には、それぞれ、異性に求めるニーズというものがある。それを満たすか満たさないかによって、『モテる』とか、『モテない』という評価にもつながってくることになり、『最良』か、『最悪』かという感想にもつながってくることになる。しかしその評価や感想は、本当に正しいものなのだろうか。

 

『考古学者』というのは、そんなに大勢いる人々なのだろうか。いや、その数は割合で言ったら、人類の10%もいないだろう。ということは、限りなく数が少ない。だとしたら、後の大勢の人は、妻が年を取れば取るほど、価値を低く見積もるということになってしまう。PRESIDENT2014.9.29号にはこうある。

男が会社に勤め、女が専業主婦になるケースで考えると、結婚とは「女が男の可能性を買い、男が女の旬を買う」行為というふうに考えられる。男の年収のピークは50歳前後であるために、女は男の将来性を「青田買い」していることになる。他方、男にとっての女の魅力は、見かけ等が生け花と同じように時間とともに劣化するので、結婚した時点が女の最高の瞬間であり、「男は女の最高を買う」ことになる。

 

 

どんな人間も老化を止めることはできない。そして死を逃れることはできない。だとしたら、その『老い』や『死』の匂いがする人間を忌み嫌い、『低い価値』としてみなすことは、支配されている。彼らはそれらの人間を見る時、(終わり)という、負の匂いを察知し、それに支配されて価値を低くするわけだ。まるで、新鮮な魚と、腐った魚を目の前にしたときの評価を180度変える様に、老化し、衰退し、死に近づいている存在を見て眉をしかめ、抵抗しようとする。

 

確かにそれは、ある種の自己防衛本能なのかもしれない。例えば、腐った魚を食べたら腹を壊して、最悪死んでしまう。かつて知識が今よりもうんと少ない頃、ところかまわず食べ物を食べ、誤食によって命を落とした仲間がいた。そんなことをたくさん積み重ねてきて、人間は、異臭がするもの、そして死臭がするものに対して嫌悪感を抱くようになり、忌み嫌い、それを避けて通るようになった。こんな考え方がこの問題の背景にあるのだとしたら、確かにそれは自己防衛の一種なのかもしれない。

 

だが、それは『美味しく食べることを前提とする』場合なのだ。食べなければ、生きた魚も、腐った魚も、同じ地球の生命体。そこにたかるハエや異臭は確かに苛立たしいが、しかしその感想は、限定的だ。アフリカ地方では自分の身体に虫がたかることは普通で、裸足で泥の上を歩いたり、必要以上の衣服を着ない、という民族もいる。それに、ハエからしたら、その腐った魚が放つ匂いが、最高のご馳走なわけだ。

 

人間もハエも魚も、全ての生命は、いずれ必ず死ぬ。それを避けて通ろうというのは、真理に逆らう間違った考え方であり、そう考える人間の目には、節穴が空いている。『食材を美味しく食べる』という発想は、本当に正しいのだろうか。それとも、単なるエゴチズムなのだろうか。全ての人間の男は、女が息絶えるその瞬間まで、ハエがたかるような腐った魚にしないよう、全力を務める責務がある。

 

 

スタンダールは言った。

 

男次第ではいつまでも新鮮な魚でいる。それが、女というものだ。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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