偉人たちの言葉に潜む『黄金律』を見抜け
運営者
考察
例えば『ブラックジャック』や『ブッダ』を考えてみた時、その内容たるや、まさに人間が最も毛嫌いしそうな、とにかく『漫画ユーザー』からすれば普通、避けて通るような重いものである。しかし、小学生の私はスラスラと読めた。そこが手塚治虫のすごいところである。ブラックジャックは、『もう助からない』と断定された患者を、高額なお金を払わせて、オペを執刀する。彼は凄腕の外科医なのに、無免許なのだ。そこにある倫理的な問題も非常に奥が深い。
例えば、『トリアージ』という医療概念がある。この優先順位に従って、治療する患者の優先順位を決める、『選別(トリアージ)』をするのだ。一見すると極めて合理的に見えるが、『合理的』に人の命を扱っていいのか、というところがポイントで、ブラックジャックの所へ訪ねて来るのは、往々にして、この『黒』の患者だったような印象がある。
何しろ、『もう助かりません、うちの病院では無理です』と言われたような医者が、『高くつくが、無免許の、凄腕の医者がいて、どんな病気も治すらしい』という噂を頼りにして、ブラックジャックを訪ねてきていたはずなのだ。
私はこのトリアージに、事実、批判的な意見があるということを聞いたとき、このブラックジャックを思い出したのだ。そして手塚治虫が、『医師の免許』を持っていたということも後で知り、点と点がつながり、線になった感覚を得た。
医者は、人の命を救う為の職業だ。だが、その医者の肩書を持つと、『人を救えない』というのなら、そんな肩書に何の意味があるのだろうか。医師だかトリアージだか何だか知らないが、そんな蔓延する常識を一切無視して、自分の信念で助けを求める人を治療する。そういう人間がいてもいいのではないだろうか。
そして『ブラックジャック』の『ブラック』はもしかしたら、『トリアージの黒』を刺しているのではないだろうか。私はこの漫画を通して、重要なテーマを突きつけられているような気がした。
『ブッダ』然り、しかしこういう重い(今の私は重いとは思わないが)テーマを扱っているのに、小学生の私がこの漫画を見るのが楽しみだったことを考えると、そこには常に『笑い』があった。それがなければ、あの時の私が何冊も何冊も、この漫画を読むわけがないのだ。そんな自分の思い出を思い出しながら、今回の手塚治虫の言葉を聞いた。
※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。
こうして名言と向き合って一つずつ内省したその数『8000』。では、なぜ「1万」ではないのか──それは、内省の後半になるにつれ、『同じ的を射る言葉』が増えてきたからです。そして私はその浮かび上がった真理を、『38の黄金知』としてまとめました。
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