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猿人→原人→旧人→新人。長い時間をかけて人類は少しずつ現代人に近い姿に進化していく

ハニワくん

先生、質問があるんですけど。
では皆さんにもわかりやすいように、Q&A形式でやりとりしましょう。

先生

人類はどうやって進化してきたの?わかりやすく簡潔に教えて!

猿人→原人→旧人→新人という形で、長い時間をかけて人類は少しずつ現代人に近い姿に進化していきました。

ハニワくん

なるへそ!
も、もっと詳しく教えてくだされ!

博士

700万年前~250万年前ほど前までは『猿人』がいました。

その後240万年前に『原人』、60万年前に『旧人』、20万年前に『新人』が登場します。徐々に現在の人間に近い姿かたちに進化していき、新人の頃にはもうすでに現代人と変わりはないですね。ちなみに現在の人は『現代人』と呼びます。

うーむ!やはりそうじゃったか!

博士

ハニワくん

僕は最初の説明でわかったけどね!
更に詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

先生

猿人~新人へ

240万年前~20万年前

最初の人間は本当に猿人?アダムとイブじゃないの?猿とも人とも言えない化石の発見

 

上記の記事の続きだ。このようにして700万年前~250万年前ほど前までは、『猿人』と呼ばれる、猿とも人とも言えない人間の祖先が存在していた。それではその後の流れをざっと確認してみよう。

 

240万年前:原人登場

石器を鋭利にしたり、洞窟に暮らしたりするようになる。北京原人は火も使用する。

60万年前:旧人登場

ネアンデルタール人が代表。死者を花で囲んで埋葬する文化があった。『戦闘の痕跡』も。

20万年前:新人登場

現代人とほぼ同じ姿かたちをしていた。代表はクロマニヨン人。狩猟採集時代。

 

このような流れで、人類は進化してきたのである。

 

猿人 ラミダス猿人、アウストラロピテクス
原人 北京原人、ジャワ原人
旧人 ネアンデルタール人
新人 クロマニヨン人

 

 

 

『火・道具・言語』の使用

冒頭の記事で、

氷河期と温暖な気候を繰り返す不安定な環境の中、生き延びるために火や道具を使う能力を手に入れた。

 

という『エリア別だから流れがつながる 世界史』の内容を引用した。本ではその説明のすぐ後に、

そして20万年前、現在の人類と同じ種である新人(ホモ・サピエンス)が地球上に出現。

 

とあるから、『火や道具を使った』のは、700万年前~20万年前の間の人類ということになる。そしてまさしく、『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書 公立高校教師YouTuberが書いた』に、

中国の北京原人や、インドネシアのジャワ原人が言語を使用し始め、北京原人となると火も使用した。

 

と説明している。つまり、240万年前の『原人』の時点で、すでに火や言語を使い始めるわけである。そして60万年前の『旧人』となると、更に進化し、

 

  • 死者を花で囲んで埋葬する
  • 争いをし始める
  • ナイフのような打製石器を作る

 

という行動をとるようになる。徐々に現在の人間の輪郭が見られるようになるわけだ。そして『新人』である。ホモ・サピエンスというのは『知恵のある人』という意味だが、もうこの時点ですでに現在の人間とほとんど見た目が変わらないという。クロマニヨン人たちは旧人よりも更に現在の人間に近い行動をとっていて、たとえば、洞窟に動物の絵を描いていたという。

 

 

そして10万年前、大地溝帯北部のシリアから、水と食料のある土地を求めてユーラシアに拡散する長い旅に出る。この頃はまだ、地球は『温暖化』には入っておらず、環境は過酷だった。氷河期が終わるのはまだまだ先の話。これから9万年以上経ってからとなる。

 

 

名前の由来

ちなみに下記の画像は、240万年前から140万年前まで存在していたヒト属の一種で原人。 ラテン語で『器用な人』の意味だ。『ホモ・ハビリス』である。

 

[ホモ・ハビリスの復元像(at the Westfälisches Museum für Archäologie, Herne)]


参考
ホモ・ハビリスWikipedia

 

彼ら人間の祖先についている名前には、意味があるのである。

 

サヘラントロプス 生命の希望(チャド語)
アルディピクス属(ラミダス猿人) 地上の無尾猿(古代ギリシャ語、ラテン語)
アウストラロピテクス 南の猿
ホモ・ハビリス 器用な人
ホモ・サピエンス 知恵のある人

 

スタンリー・キューブリックが作った『2001年宇宙の旅』では、初めて道具を使った猿人の姿が描かれている。そして違うグループの猿人と喧嘩になり、そこで武器を使う姿も見ることができる。

 

 

あれはもちろん映画の世界の話だが、一つのイメージとして参考にはなるだろう。ビルも街も、村も寝場所もないような土地に、猿とも人とも言えないような動物が存在していた。しかし、そこから一体どのようにして、新人にまで進化していったのだろうか。とんでもなく長い時間をかけて少しずつ姿かたちを進化させていったのである。

 

わかりやすく日本で考えてみよう。坂本龍馬は、1836年生まれである。つまり、人々が刀を持っていた時代は、まだまだついこの間。200年も経っていないのである。しかし、猿人から原人までの間はどうだ。500万年だ。あまりにも長い時間をかけ、人類は少しずつ進化していったのである。

 

 

世界最古の現生人類

ホモ・サピエンスは『現生人類』ともいう。では、世界最古の現生人類とは何だろうか。『人類20万年 遙かなる旅路』にはこうある。

現生人類の最初の化石

 

(省略)マクドゥーガルのチームが調べた結果、下の層が積もったのは19万6千年前以降で、上の層はおよそ10万4千年前のものだった。人類の化石は、下の凝灰岩層のすぐ上にあった。そこでマグドゥーガルらは、人類の化石は凝灰岩層と同じくらい古く、およそ19万5千年前のものだと結論付けた。かくしてオモの化石は、世界最古の現生人類の化石になったのだ。その化石はアディスアベバの国立博物館に保管されているが、わたしはそれが発見された場所を見たかった。

 

長きにわたり、エチオピアのふたつの場所が『最古の現生人類の化石が見つかった土地』とされていた。

 

  1. アファール低地のヘルト村
  2. オモ川沿いのキビシュ

 

だ。

 

アファール

オモ川

 

しかし実際にはオモ川で見つかったものが、最古の現生人類の化石だったようだ。しかしどちらにせよエチオピアで見つかったのである。そして今から1万年前、いよいよここから、『知恵のある人』が現在の人間に近い生活をし始めるようになるのだ。

 

 

 

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