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吉行淳之介『汚れるのが厭ならば、生きることをやめなくてはならない。生きているのに汚れていないつもりならば、それは鈍感である。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

運営者

考察

この言葉も私に大きな影響を与えた言葉の一つだ。10年以上も前に見て、それはまだ20歳になるか否かという思慮浅い時期なのに、頭に焼き付いて、離れなかったのだ。

 

それは『慰め』だったのかもしれない。

 

それは『悟り』だったのかもしれない。

 

どちらにせよ20歳の自分にはまだまだ縁がない話だと思って、あるいは縁があってはならないと思って、ひとまず遠ざけておいた。しかし忘れたことはなかった。特に、『自殺は絶対にしない』と決めていた私には、この言葉から妙に心に突き刺さるものを感じていた。

 

『綺麗ごと』、『偽善者』というテーマについて、その年齢ですでに考え抜かれていた私は同世代と一線を画していたと思うが、この言葉は更にそのテーマについて、深い階層へと導く提灯のような役目を果たしていると感じた。よくいるだろう。『偽善者』という言葉の意味を知らないのに、それを使う人間が。子供の頃はいい。だが、子供以外の人間がそれをやるのも、稀ではないはずだ。

 

そもそも『善』とは何か、理解しているだろうか。ソクラテスは言った。

 

あるいは、日本文芸社『脳とカラダの不思議』にはこうある。

一般の動物は、育てやすい季節に出産を行えるように発情期というものが脳の中にプログラミングされているが人間の場合はいつでもセックスが可能だ。これは、脳の中の大脳皮質が深く関係している。生殖に関するメカニズムを担っているのは脳幹にある視床下部であるが、人間の場合は大脳皮質の前頭連合野も性行動に深く関係している。もし、視床下部だけに性行動が支配されているとしたら、人はひたすら欲望の赴くままにセックスを求めて、社会的な秩序はあっという間に崩壊してしまう。

 

つまり人間は、『何が善で何が悪かわかっていない』。それに、『聖性と魔性の両面を必ず備え持っている』。そして、『脳の中では罪を犯し、それを覆える人と覆えない人がいる』ことを考えても、『偽善者』という言葉を使いこなしている人がどれだけいるか、わかったものではないのだ。

 

聖性

 

吉行淳之介が言う『汚れた自分』というのは、ここで言う『魔性』であり、『視床下部が突き動かす私利私欲』。

 

あるいは、太宰治が、

 

と言う様に、不幸な人の人生を見て見ぬフリをして、自分たちだけが生き長らえていることに対し、罪の意識を持たないという愚かな自分のことである。この問題に対し、考えることは実にいろいろとあるが、私はこの言葉の内省記事ではこう締めくくりたい。

 

生きよう。

 

生きていこう。

 

失敗しても、罪を犯しても、道を間違えても、道を正して、残りの人生を精一杯生きよう。生きていて汚れていない人なんていないんだ。自分が使える命のエネルギーを、与えられた命の日数で使い切ろう。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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