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『シューテム・アップ』 レビュー(感想)と考察

『シューテム・アップ』

ポスター画像出典:『ヤフー映画

 

年間735本の映画鑑賞の経験があり、コロナ前には13年間連続で毎週映画館で映画を鑑賞!3000本以上の映画を観た映画好きが、映画の紹介をさせていただきます!

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※検索したら『年間700本』という人が一番っぽかったから、皆様に映画への熱意をお伝えするためにとりあえずその人以上の数字を出しただけです・・

 

『レビュー(感想)と考察』

「シュワちゃん」名付け親で有名な映画評論家淀川長治は、「どの映画にも見所はある」が持論で、どんなB級映画でも決して悪口を言わない。俳優の児玉清は『土曜洋画劇場』の解説を務めたとき、四流映画の解説を正直に酷評したところ、監修の淀川から「解説者がひどい映画と言ってしまってはいけない。それは見る人に対しても失礼だし、作った人に対しても失礼だ。必ず褒めなさい。よいところが必ずどこかあるはずだから、必ず褒めて視聴者に勧めなさい』と言ったらしいが、私は解説者じゃないので正直に言わせてもらう。

 

これは見ても見なくてもどっちでもいい映画だ。何を訴求したいのか、どんな時間と映画体験を視聴者に与えたいのか、上映時間86分というところも含めてすべてが中途半端である。

 

凄腕のガンマンがいる。『だから何なんだ』ということを映画で表現しなければならないのに、ただのガンマンを観た印象。これなら、『シティハンター』のように、『本当は天才ガンマンだが、普段は全くそれとは無縁のすけべなおっさん』を観る方が楽しい。

 

彼がいつ銃を取るかとか、なぜ銃から距離を置いているのかとか、そういうドラマが面白いのであって、SFチックでもあり、リアルっぽくも描かれて、結局作り話なんだったらもっと振り切ったものを作らないと、作品の端に追いやられるのがおちだ。この作品が「映画館スタッフが選ぶ、2008年に最もスクリーンで輝いた映画」第98位に選ばれるのも無理はない。

 

淀川さんも、こと評論においては非常に舌鋒鋭く映画に踏み込んでいたようで、何度か対談したことがあるビートたけしによると、「こうすれば売れるだろう」といういい加減な計算の作品をすぐに見抜き、酷評していたと言う。きっと『日曜洋画劇場』ではこの作品において『あの女性の脚が何とも色気があっていいんですよねえ』などと、評価しただろう。

 

 

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