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FXの証券会社の手数料や取引可能数の違いを見極めよう

 

証券会社の違いについて、FXで何を重要視するかで選ぶポイントは変わってくる

あなたがこれから投資でFXを始めてみようと思っているとしましょう。FXを始めるためには、まず証券会社で口座を作る必要があります。投資初心者の人であれば、証券会社の口座はどれも大して変わらないと思っていませんか?しかし銀行口座も銀行によって金利が違ったり、手数料が違うなど、サービス内容はそれぞれ銀行によって異なりますよね。証券会社の口座の場合は、銀行口座以上にサービス内容が大きく異なる事になるので、熟慮して選ぶ必要があります。

 

証券会社によってかかるコストに違いがある

では証券会社によって、どんな違いがあるのか紹介していきたいと思います。あなたが何を重要視するかによって、選ぶ証券会社は変わってきます。例えばとにかくコストを抑えたいという人もいるでしょう。FXの取引をする場合は1回の取引ごとに手数料が発生します。銀行口座のように1回お金を預けたら、定期預金で10年間預けっぱなしというのであれば、それほど取引手数料は気にならないかもしれません。しかしFXの場合は、デイトレードと呼ばれ1日で何度も取引を行う投資方法もあります。その場合であれば、取引コストによって、大きく差が出るケースもあります。

 

またコストは取引コストだけでなく、スワップ金利によっても利益が大きく異なります。スワップ金利とは2通貨間の金利差の事です。日経新聞などで、毎日1ドル=○○円と表示されていますよね。この金額は毎日変動します。2015年12月に1ドル120円だったのに、2016年1月には【円高】が進み、1ドルは117円前後なってきています。この金額の変化がFXでは重要になってきます。そのため、証券会社によって通貨金利差のスワップ金利がいくらに設定されているかは重要なポイントとなってきます。

 

証券会社によって、情報量に違いがある

また人によってはコストよりも情報量を重視するという人もいるでしょう。情報量?と思う人もいるかもしれません。しかしFXなどの投資は、とにかくいち早く情報を仕入れる事で、変化に対応出来るといっていいでしょう。例えばFXが大きく変動する時はどのような時なのかというと、日本やECB理事会が追加緩和を発表するなど、政策を行う事が決定した際にはその政策が発表された直後から急騰する事があります。アメリカの利上げが決定した際にも急騰が起きました。最近ではチャイナリスクなど中国の経済の影響もFXに関与しています。

 

他には、地学リスクが高まり、テロや戦争が起こった時、災害が起きた時なども危機管理として投資では売りが殺到します。つまり世の中で、何かが何かが起きた時に、いち早くその情報を掴み、対応出来ればFXで大きく利益を出す事が出来ますし、逆に対応が遅れてしまうとFXで大きな損失を出す事もあります。そのため現在の投資はまさに情報戦なのです。証券会社によっては独自のレポートや、リアルタイムで世界の経済の情報ニュースをピックアップしてくれるサービスなど情報量に大きな違いがあるため、どの証券会社を利用するかで、利益が出せる勝率が大きく変わってくるのです。

 

証券会社によって、システムに違いがある

そして証券会社によって、システムに違いがあります。システムとは、FXの売買をするシステムの事です。チャートの動きを見ながら、売買をする。買い板売り板の様子をみながら売買をする。投資のプロが使用しているシステムでは1秒間に1万回の売買取引が行われるとも言われるぐらい高性能なものを使用しています。

 

個人では、そこまで高性能なシステムを使用する事は出来ませんが、わずか1秒タイムラグが生まれるだけで結果が変わる事もあります。時間との勝負とも言えるので、少しでもシステムの機能が使い勝手がいいもの、性能がいいものを選びたいと思うわけです。他にも証券会社によって、いろいろとサービスに違いがあります。自分が何に重点をおいて、FX取引を行うのか、そしてそのためにはどの証券会社で口座を作るのがいいのか。しっかり考えて、証券会社を選んで下さい。どこでも同じ、違いが分からないと言っている間は勉強不足です。

 

証券会社によってFXの手数料の違いがある

証券会社でFXの取引を行う際には、手数料が発生します。この手数料は証券会社によってそれぞれ異なります。あなたの投資方法によって、どれだけ手数料がかかるのかは人によって大きく異なりますが、手数料は高いよりも、安い方がいいですよね。では証券会社の手数料の違いについて紹介していきたいと思います。

 

手数料が無料の証券会社とは?

まず証券会社のFXの手数料ですが、最近は手数料無料のところが増えてきています。手数料を無料にして、証券会社に利益があるの?と不思議に思いますよね。これには手数料を無料にしても利益が出るカラクリが存在します。FXの場合、円でドルを買い、ドルを売る事で通貨売買による差益が生じます。そのため証券会社は手数料で利益を出さなくても、顧客の取引金額を調整する事で利益を出す事が可能なのです。ですので、証券会社で手数料が無料だからお得だと、手数料だけで判断するのは危険です。取引コストとは、手数料+買値とスプレッド(売値の差分)で判断するようにして下さい。つまり手数料が無料でスプレッドが4銭のコストに対して1万通貨の取引を行うと、コストは400円かかります。対して、手数料が100円で、スプレッドが1銭のコストに対して1万通貨の取引を行うと、コストは200円になります。

 

コストを比較してみよう

では次にコストを比較してみたいと思います。コストとは手数料+スプレッドを合わせた金額の事です。ここでは証券会社の人気ランキングの結果を比較対象として利用します。

 

1位:為替オンライン
手数料0円+スプレッド1銭

2位:IG証券
手数料0円+スプレッド0.6銭

3位:マネーパートナーズ
手数料0円+スプレッド1銭

 

1位~3位の結果を見れば、まず手数料0円のサービスは当たり前のサービスとして定着している事が分かります。そして必ずしもコストが安いところが人気があるという訳ではありません。

 

証券会社の選び方

FXトレードのベテランであれば、証券会社はコストよりも利便性やサービス内容で選びます。しかし初心者の場合は、そこまで判断するのは難しいと思います。なので、初心者が証券会社選びで失敗しないためにチェックして欲しい項目を紹介したいと思います。まずレバレッジですが、これは現在どの証券会社でも最大25倍が基本となっているので、ほぼ差別化はありません。次にコストです。デイトレーダーの場合は1日に何度も取引を行うため、コストは安い方がいいでしょう。

 

そして取引ツールが見やすい、操作が分かりやすいなど、取引ツールの使いやすさで選びましょう。最近ではFXをスマホアプリで行う人も増えてきています。スマホでトレードを考えている人は、スパンモデルやスーパーポリンジャーのアプリが標準搭載されている証券会社をお勧めします。情報ツールやサービス機能、そしてマーケットの動向や分析が初心者にも分かりやすいものを選ぶようにしましょう。

 

初心者の場合、これからFXについてどんどん勉強し経験を積み、勝てるようになる事を目的としているはずです。そのために証券会社でセミナーが開催されていたり、オンデマンドの勉強会など、勉強出来る環境が整っているところも選ぶ基準の1つとして下さい。証券会社は口座を作れば、そこの口座しか利用出来ないという事ではありません。初心者のよく分からない段階で証券会社を選んだけれど、ある程度FXについて理解してきたら、別の証券会社の方が自分の投資方法には向いていたという事もあると思います。その場合は、多少手間はかかりますが、別の証券会社に口座を作り、そっちでトレードをする事は可能です。

 

FXの取引可能回数の違いについて

証券会社によってサービス内容の条件、手数料など様々な違いがあります。どの証券会社でも大した違いはないと思う人もいるかもしれません。しかし極端な話、Aという証券会社を利用したら利益を出す事が出来たけれど、Bという証券会社を利用したら損失が出た。そんな人もいるでしょう。FXトレードのスキルが高い人で、あればどんな条件下でも、どんなシステムでも利益を出せるかもしれませんが、初心者だからこそ、その証券会社の違いによって大きく結果が変わる事もあるという事を意識して、証券会社は選ぶようにして下さい。

 

取引可能数の違いについて

証券会社によって取引可能数が異なります。そして当然ながら取引可能数は、多ければ多いほどいいと言えるでしょう。なぜかというと、取引可能数が多いほど選択肢が増えるからです。例えばFXでは取引する2通貨の組み合わせの事を通貨ペアと言います。この通貨ペアの取引可能数も証券会社によって異なります。一番メジャーな通貨ペアは円と米ドルです。1ドルが現在117円前後ですが、円安が進むと120円前後になり、円高が進むと115円になるなど社会情勢の中で日々変化します。しかし円とドルは日本人にとって一番馴染みがあり、分かりやすい通貨ペアだと言えるでしょう。

 

基本的に円とドルの通貨ペアが売買出来ない証券会社は存在しません。ただ、例えばトルコリラと円、中国元と円などの通貨ペアの取引が出来ない証券会社は珍しくありません。通貨ペアの取引可能数は少ない証券会社だと10ペア前後、多い証券会社だと150ペア以上の取引可能数があります。

 

取引可能数でリスクオフが出来る

また取引可能数に拘って証券会社を選ぶのなら、取引単位を1000通貨単位で取引出来る証券会社がお勧めです。どういう事?と思う人もいるかもしれません。FXの取引単位は今までは、1万通貨単位が一般的でした。そのため1ドル100円の時に1万通貨を購入すると、100万円の資金が必要になります。そして1ドルが95円に下がったら、資金は95万円になり、5万円の損失となります。もちろん、1万通貨単位の場合、利益が出る時には利益額も大きくなりますが、損失が出た場合には損失額が大きくなります。なので、もう少し少ない金額で売買をしたいと思っている人は多かったのです。1000通貨単位でFXの取引が可能なら、10万円から投資をする事が出来、リスクが分散する事が出来ますし、90万円の資金はまた別のFXの売買に使用出来ます。FXは基本的に売買回数が多い方が勝率が上がるため、取引単位も1000通貨単位で取引出来る証券会社を選ぶ事をお勧めします。

 

取引可能数や取引単位よりも、勝ちパターンを見つける

確かに取引可能数が多い方が選択肢が増えます。しかし150種類の通貨ペアに分散投資を行うという事は現実的ではありません。それは150種類の通貨ペアのそれぞれの特長やクセを覚える事が不可能だからです。FXは適当にトレードし、運だけで勝ち続ける事が出来るものではありません。そのため、自分の相性のいい通貨ペアや、乱高下が激しく値幅を取りやすい通貨ペアなどクセを覚え、自分の中で勝ちパターンを見つける事が大切です。

 

取引単位でも同じ事が言えるでしょう。確かに単位数を減らせば、リスクオフは可能です。しかしその分利益を出すためには、回数を増やす必要がありますし、回数を増やすとその分、手間とコストもかかります。それに回数を重ねる=時間がかかり、集中力が続かないというデメリットもあります。つまりメリットとデメリットを理解した上で、自分はどのパターンが一番勝ちやすいのか、それを見つけ、その勝ちパターンに適した証券会社を選ぶ事が一番いい事なのですが、勝ちパターンを見つける事が一番難しい事でもあるのです。

参考文献

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