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ゴミの処理問題に関する5つの項目と対処法

ゴミの処理問題に関する5つの項目と対処法

 

ゴミを出さないようにするためには、普段から物を大事に使い長持ちをさせる必要があります。近年、一般ゴミを捨てるのにも指定の有料袋が必要になってきているので、今後はますます一人一人の意識が大事になってきますよね。

 

綺麗に使ってゴミを出さない

廃棄物の増加は、世界的な問題となっています。もちろん日本でも同様です。特に電子機器や家電製品は焼却処理ができないため、廃棄物になると処分に手間がかかります。綺麗に使って極力ゴミを出さないよう工夫すると、廃棄物を減らすことができます。電子機器や家電製品は、使用できなくなった後でも工夫して使用することが可能なのです。例えば、現在タイプライターを使用されている方はいないでしょう。このタイプライターをPCのキーボードに改造して使用されている方がいらっしゃいます。配線するのに専門知識が必要ですが、見た目は相当カッコいいです。ゴミを減らすだけでなく、おしゃれを演出する一例と言えるでしょう。

 

以前のMacは本体がおしゃれだったことを記憶されている方も多いと思います。このMacの筐体の中身を取り出して、筐体を郵便受けとして利用されている方がいらっしゃいます。PCのマザーボードはレアメタルの塊ですから、リサイクルに回して、プラスチックの本体は郵便受けとして利用することにより、ゴミを減らしリサイクルに貢献できることになります。ちなみにMacの郵便受け、なかなかセンスがいいものです。廃棄物でも時計として加工してみると、どんなものでもオシャレに見えてくるから不思議です。例えば古いゲーム機のカセットを時計として使用している方がいます。ファミコンなど古いゲーム機のラベルは結構センスがいいものが多いです。レトロな雰囲気を演出してくれるはずです。もちろんゴミが減りますから環境に優しいといえるでしょう。自転車のギアやホイールを時計に改造してもセンスがいいはずです。無機質な雰囲気がたまりません。

 

他にも、いらなくなったCDやDVDなどを組み合わせると意外なものができたりします。例えばCDを重ねて携帯電話スタンドを作ることができます。古いゲーム機の筐体は、小物入れやティッシュケースとして採用できるかもしれません。アイデア次第でゴミを減らしつつ最後まで綺麗に使用できるのです。もちろん、全くゴミを出さないようすすめているわけではありません。ゴミを全く出さないと、ゴミ屋敷になってしまうからです。重要なことは、綺麗に使って安易に捨てないことです。確かに壊れてしまうとがっかりしますが、有効な活用方法を見つけると新たなワクワクが生まれるものです。また、不燃ごみとして処分してしまうと埋め立てされてしまうことが少なくありません。リユースやリサイクルできるものは専門業者に委ねると、ゴミを減らすことにつながり環境に良いといえるでしょう。

 

 

リサイクル率

不本意にも世界ではナンバーワンのゴミ排出量となってしまっている日本。日本でもリサイクルは行われていて、積極的なゴミ分別が一般化した現在では、ゴミ総量のなんと95%はリサイクルされています。ゴミの最終地点である埋立処分がされるのは、全体のわずか5%です。しかし、この数字は焼却できないゴミのみ。燃えるゴミは焼却処分されているため、 二酸化炭素排出量は残念ながら世界でもトップとなっているわけです。

 

ゴミのリサイクルには、いろいろなタイプがあります。

 

・プラスチック

ゴミとして出されたプラスチックは、粉砕処理された後に、セメントは別のプラスチック製品、RDF材の材料として再利用されたり、ボイラー燃料として利用されることになります。

 

・紙

再生紙として利用されるほか、段ボールやクラフトなどに使用される紙の原料として生まれ変わります。

 

・木材

木材も粉砕された後、製紙やパーティクルボードの原料となったり、バイオマスの燃料として使われることになります。

 

・繊維

衣類などの繊維はウエスとしてリサイクルされます。

 

・金属

熱で溶かしてやすい金属は、製鉄、ステンレス、アルミニウム製品の原料としてリサイクルされます。

 

・ガラスや陶器

カレットと呼ばれる粉砕処理を行った後、別のガラス製品やビンの原料となります。

 

・コンクリート

こちらも粉砕されて、道路工事や駐車場に使われる路面補修の原料として使われます。

 

いろいろな形で私たちの生活の中でリサイクルされることによって、これからどんどんゴミが少なくなっていくとよいですね。

 

ゴミ問題の原因

世界各国のゴミ排出量を見てみると、なんと日本がダントツの第1位。ゴミを燃やす焼却炉の数も世界ナンバーワンですし、日本では平均して一人当たり毎日1キロのゴミを出しているといわれています。日本は日本なりにゴミ問題にも気を付けているという自覚はあるのですが、どうやらゴミの排出量が少ないヨーロッパ諸国と比べると、根本的な部分に原因があるようです。

 

・ゴミを排出する人の責任

各地域ごとに、ゴミの分別などルールはあります。しかし、一般家庭から出されるゴミばかりがゴミではありません。企業に対しても、ゴミを減らす工夫や努力をする責任はあります。また、ゴミの原因となるペットボトルなどをできるだけ購入しないように気を付けることも、一般家庭におけるゴミの責任と言えるでしょう。

 

・ゴミの処理方法

日本では埋め立てるか燃やすか、どちらかの方法でゴミを処分しています。しかし、燃やせばダイオキシンが発生しますし、埋め立てても地球の循環システムで分解されるわけでもないゴミは、できるだけリサイクルすることで、ゴミの全体量を減らさなければいけません。

 

・意識の低さ

環境先進国のヨーロッパ諸国と比べると、日本はまだまだ環境に対する意識が低いと言わざるを得ません。店舗やメーカーによっては無駄な梱包やラッピングを省略することでゴミの量を減らす努力をしている業者などもあるようですが、スーパーに行くときにマイバッグを持たない人が多い日本では、意識が低いと言われてしまっても仕方がないことだと言えるのです。

 

ゴミ処理場

ゴミ処理場は清掃工場、ゴミ焼却施設、クリーンセンターなどとも呼ばれていて、基本的には可燃ゴミを焼却処分したり、リサイクルが可能な資源ゴミの分別作業を行う施設です。ゴミ処理場のプロセスは、基本的にはほとんどが中央制御室による自動作業となっていますが、可燃ゴミの焼却プロセスでは、実際に数人の作業員が監視監督作業を行うことも多いようです。ゴミ処理場では、それぞれのゴミのタイプによって、異なる処理方法が採用されています。

 

・可燃ゴミ

大きな焼却炉で一気に燃焼処理されます。可燃ゴミの燃焼処理は大量の二酸化炭素を排出してしまうため、世界的には大きな問題にもなっています。

 

・リサイクル

ゴミの素材ごとに分別され、異物などがすべて除去された後、同じ素材ごとに圧縮梱包されます。

 

・粗大ゴミ

粉砕機で粉々に粉砕された後、可燃ゴミとして燃焼されることが多いようです。

 

・リサイクルできないゴミ

リサイクルできないゴミは、粉砕処理によって体積を最小にし、埋め立て処分を行う最終処分場へ運ばれます。

 

ゴミ処理場では、ゴミの処理過程において発生した廃熱が発生します。その熱を無駄にせずにリサイクルしようと、自治体の中にはゴミ処理場の隣に温水プールを提供したり、温泉施設を建設して地域住民の心の癒やしとする自治体も少なくないようですよ。地域から運ばれてきたゴミは、ゴミ処理場で分別されるというわけではありません。あらかじめ分別されてきたゴミが、ゴミのタイプに合わせて処理されるのが、ゴミ処理場の役割です。各家庭では、きちんと分別してからゴミを出すように心がけることが必要です。

 

ゴミの有料化

日本人は世界でのトップレベルのゴミ排出国。一人当たり平均すると1キロのゴミを毎日出しているといわれています。家庭から出される一般廃棄物の処理は、基本的には各自治体が無料で行っていますが、最近ではゴミの処理を有料化することによってゴミの量を減らそうという意見も注目されています。ゴミ処理を有料化することによって、

 

・リサイクルが促進される
・ゴミの排出量が減る
・一人一人のゴミに対する意識が改善される
・ゴミ処理にかかる費用の削減につながる

 

などのメリットが考えられます。

 

ゴミ処理を有料化することによって、ゴミ処理代を払いたくない人による一般廃棄物の不法投棄が増えることも懸念されていますが、現在ではいくつかの指定都市において、ゴミ袋は地域で指定されたものを使わなければいけないなど、少しずつゴミ処理の有料化がすすめられています。ゴミ処理の有料化は、有料のゴミ袋を使うなど、出したゴミが多ければかかる費用も多くなる従量制にするのか、ゴミをどれだけ出したのかには関係なく、世帯ごとに定額を徴収するのか、自治体などによって考え方が異なります。ゴミ収集はそれぞれの自治体によって分別法や収集計画なども異なるので、ゴミの有料化も、これから地域ごとにユニークな方法が採用されていくのではないでしょうか。

 

現在では、首都圏の各自治体でいろいろな有料化が試験的に行なわれていますが、各家庭がゴミ収集のために負担しなければいけない費用が高くなればなるほど、ゴミの減量が効果的に作用していることがわかっているようです。