ヘルマン・ヘッセ『不安に打ち勝った者は、もはやこの世に生きるのではなく、神の中に、永遠の中に生きているのだ。』

名言と真剣に向き合って、偉人の知恵を自分のものにしよう!

ふむ…。

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考察

まず『神』の名が出て来た時点で首をかしげる人は多いだろう。特にこの日本ではそうだ。下記の図を見ても一目瞭然。

 

 

日本だけ色が違う。この図のサイズではわかりづらいが、引用元のwikipediaなら見やすい。日本だけが独特の色を持つ『神道』となっていて、その他の色は、紫色のキリスト教、緑色のイスラム教、黄色の仏教、オレンジのヒンズー教等の世界宗教だ。

 

しかし、日本にも『神』がいて、天照大神を初めとした八百万(やおよろず)の神である。それは文字通り、800万という数字の様に、極めて多くの神がいて、その数は一人ではないということ。しかし、その他の世界宗教の多くは、『唯一神』として、この全宇宙を創造した、たった一人の神がいるとしている。

 

つまり、このようにして既に人間は、『神』が何であるかということについて、よく理解していないのに、理解したつもりでいるわけだ。背理法とは、ある説を考えたとき、まずその逆で考えて仮定し、そこに矛盾がある様であれば、最初の説が正しいことがわかる、という理論を生み出す方法だが、その背理法で考えていっても、『神』の存在の蓋然性は高いという結論に至るわけである。それが未だに崩れていない、という事実が『神』が『神』であるということに対する、大きな一つの要因である。

 

例えば、ガリレオコペルニクスが『地動説』を説くまでは、キリスト教で信じられていた『天動説』が常識だった。

 

[画像]

 

しかし真実は、『地動説』に近かったわけで、

 

画像

 

実際は地球が太陽の周りを回っていて、太陽も、宇宙の真ん中ではなかった。しかしそれまでは、キリスト教徒によって、天動説の方が真実とされていて、それを否定したガリレオは、キリスト教徒から白い目で見られた。だが、実際は地動説が真実に近かった。キリスト教徒の説が崩れてしまったのだ。

 

ガリレオは言った。

 

ガリレオはナイスフォローをしたようだが、この『聖書』でさえ、『神の書物』なのか、『パウロが作った書物』なのかは、不透明のままだ。『歴史の闇』というブラックボックスを人間が『援用(都合の良い様に解釈)』して、自分たちの人生を慰めるためのツールに利用している可能性もある。

 

どちらにせよ『崩れる』か『崩れない』かによって、そこに『神がいる』か『神はある』ということになるだろう。私は、この『神はある』という表現が、このテーマの決定的なカギであると睨んでいる。

 

 

私は、クリスチャンの両親に育てられ、人一倍宗教について葛藤してきたが、まず私が幼少時代に思ったのが、

 

『神様ってどこにいるの?いないじゃん』

 

ということだったことは、想像にた易いはずである。『目に見えるものだけに囚われてはいけない。』という言葉は何度も聞いたが、どうしてもクリスチャンになることが出来ない私の心は、常に妙な違和感がフワフワと宙に浮いていた。

 

私は、宗教を強要されて育った。人の心を救うはずの宗教が、私の心を苦しめつづけていたのだ。それだけではない。隠蔽もされたし、捏造もされた。私は記憶力がよく、人一倍繊細だったので、両親や兄弟、友人等のそれらの不正行為についてとても敏感で、(もちろん私もしたが)
しかし例えばその内の、『自称クリスチャンの両親』が、私が言うことを聞かない理由を、全て私の責任に転嫁し、『反抗期』として片づけ『ただの甘えだ』と揶揄したことは、私の心から『神の存在』を、ただただ遠ざけるだけだった。

 

(…何が神だよ馬鹿が。いねーじゃねえか。いたらこんな理不尽がまかり通る分けねえだろう。)

 

私は、『困ったら手を合わせてイエス様にお祈りしなさい。』と言われて育った。そう刷り込まれた私は、知らないうちに手を合わせてしまっていることに気づいたとき、力づくでその手を振りほどき、何度もこう念じた。

 

ダメだ!神なんていないんだ!俺は頼らない!絶対に誰にも頼らない!

 

神がいたなら、私は救われるはずだった。私が、あえて口数を少なくしていたのは、私が『神』に対するテストだったのである。

 

もし、神がいるなら、それは当然公明正大で、超越的なはずだ。だから、俺が喋ろうが、喋らまいが、必ず正しい方が報われるようにするはずだ。今、俺は心外な誤解を受ている。これは弁解しなくても、いいんだよな?間違っているのは俺じゃなくて、相手なんだから。

 

…しかし、私の目から見える景色は、公明正大ではなかった。『神がいる』なら、私は必ず報われるはずだった。しかし、そうはならなかった。そして私と『神』の距離は、みるみるうちに離れていったのだ。

 

それから月日は流れた。それはそれは波乱万丈な時間が流れた。父親は17歳の時に死んだ。死にそうな経験も何度もしたし、ここには書けないような経験も腐るほどした。厳冬の季節に無一文でした家出の話など、別にここに書ける話だ。私は葛藤し、そして思慮を放棄し、父親の死を通して人生を再考し、そして道を踏み外し、『神』とは無縁の人生を送り、そして、その中で間違いなく、無意識に築き上げていたものがあった。

 

それこそが、『神はある』という考え方なのである。

 

とある聖書の超訳本の著者は、『神=愛』という図式を主張していた。そして、その時すでに私がたどり着いていたのは、『神=真理』であるという図式だった。こういう風に、知層を積み上げていく中で、私はついに、『神=真理=愛』という図式の蓋然性の高さを、確信するようになっていった。

 

もし、この図式なら、確かに蓋然性は高い。何しろ、『いる』のではなく、『ある』ということで説明がつき、もし『ある』なら、それは人間がそこに主体的に近づくか、逸れるかということを選べるわけで、もし、逸れることを選択したのなら、かつての私の様に虚無を覚える。

つまり私はかつて、神は『いる』と思って神をテストしていた。しかし、実際には何も起こらなかった。報われなかった。理不尽がまかり通った。だから『いない』という結論を導き出していた。しかし、その後の堕落した私の半生は、お世辞にも『悔いのない』と言えるようなものではなかった。

もし、この私の行為が『神(真理・愛)から率先して逸れる行為』だったのであれば、私が虚無を覚えたことの説明がつく。もし、私の反対の行為に及んだ人間の心が温まったのであれば、それは、『神(真理・愛)に率先して近づく行為』をしたということで、説明がつく。

まるで、見えない道が確固としてそこにあり、その道の上を歩けば『人』になり、その道の外を歩けば『外道』になるように、『神(真理・愛)』というものは、『いる』のではなく、『ある』ならば、私のこの心に長い間浮かんでいた『違和感』の説明がつくのではないだろうか。

 

私は2015年2月『エクソダス神と王』を観た時、その確信が更に強化されることとなった。主人公であるモーセは、キリストよりも1300年前に生まれていた人間であり、歴史上では『神の代理人』とされているわけだが、そのモーセが、作中で『神』と出会い、そしてその子供の姿をした『神』は、こう言ったのだ。

 

『私は、ある。

 

(─やはり私の導き出した答えは、蓋然性が高い)

 

私はこのようにして、知らない間に神に祈っていた時期、それを呪った時期、忌み嫌って避けていた時期、そして真正面から向き合ってみた時期を通し、『神』という得体のしれない概念への理解を深めていくことになった。では、ここまで考えた時、ヘルマン・ヘッセのこの言葉は、どう響いてくるだろうか。

 

真理(神・愛)から逸れれば逸れるほど、虚無に近づく。

 

 

 

MEMO

※これは運営者独自の見解です。一つの参考として解釈し、言葉と向き合い内省し、名言を自分のものにしましょう。

 

 

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