名言を自分のものにする

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SとM-1


もう何年も前だが、私がストイックだという事実を短絡的に見て、友人が

『絶対Mだと思うよ』と言ったが、

まずそう言った相手が、その言葉の意味を知らないのだからそれ以上話す気になれない。

飲みの場だし、説教染みて場が冷めてしまっても仕方ないため、

『そうかなあ』と言っておいたわけだが、今回はそれについて書くことにする。

(どうでもいいことなので6年くらい経ってしまったのだが…)


まず、俗に言う『M』とは、『Masochist(マゾヒスト)』のことであり、

マゾヒズムの性質を持つ人間のことを言う。



マゾヒズムというのは肉体的精神的苦痛を与えられたり、

羞恥心や屈辱感を誘導される ことによって性的快感を味わったり、

そのような状況に自分が立たされることを想像することで

性的興奮を得る性的嗜好の一つのタイプということで、



サディズム、つまり『S』はその反対のことを想像すればいいのである。
さて、私は確かにストイックに、自分に厳しく、環境で追い込んだり、
運動で追い込んだりしているが、それによる『性的興奮』を得ているかと言うと、
答えは当然、『NO』である。

男として自分の性欲を否定することなどないが、性に関しては至って普通、
どノーマルである。
その時点で、私はもう『S』でも『M』でもない。
ここまで考えたうえで、強いて『S』か『M』かに分けたいのなら、
ある有名なAV女優が言っていた言葉が説得力がある。
『Sは、サービスのS。Sの人は、サービス精神がある人が多い。』
『Mは、満足のM。Mの人は、自分だけが満足できればそれでいいという、受け身の人が多い。』
ということである。
なんとも説得力のある言葉だと思うが、これに私は更に付け加えたいと思う。
『S』は、
サービス、ストイック、ストレス、スムーズ、のSだ。
『M』は、
満足、無責任、めんどくさい、まいっか、もういいや、無理だ、のMだ。
サービスをしたい人は、奉仕心がある。
人に奉仕するときは、自分の時間や体力や、何かが犠牲になっている。
人に時間を使えば自分の時間は減り、体力を使えば乳酸が溜まり、
れっきとしたストレスを負うことになる。その姿はまさに、ストイックだ。
だが、そんな人たちの身の回りには、笑顔や感動で溢れていて、

感謝があり、 報酬があり、なんともスムーズだ。
一方、自分だけが満たされればいいと思っている人は、基本的に無責任だ。
そいう人は自分の利益にならないことをやるのはめんどくさいと思い、
自分にとって困難な試練を克服するのは、無理だと決めつけるのが早い。
『まいっか』と楽観ぶるのはいいが、そこまでくると楽観的と言うよりも自己中心的。
せっかく始めた何かを『もういいや』と諦めるにも、時間がかからないだろう。
どちらがいいということはない。
『M』の人の方がお金を稼げたりする場合も多い。
そもそも金儲けとは、自分本位でなければできない。
NPOの存在を考えればすぐに理解できるだろう。
往々にしてNPOが行うような事業は意義のある職務が多いが、
その崇高さと利益とは比例しない。

だが今日ここでハッキリさせよう。
私は、圧倒的な『S』の支持者であり、『M』の人間を生涯好きになれそうもない。
(サディスト、マゾヒストのことはもはやどうでもいい)

 

 


by:一瀬雄治 (Yuji Ichise)
サルベージエンタープライズ株式会社代表取締役社長。
1983年、東京都生まれ。


SとM-1

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