『ヒト』を最適化しよう。

就寝前のストレッチやヨガは快眠効果があるが『運動』は逆効果!

運動をするタイミングとは

さて、『寝る前は運動しない』と言いましたが、その運動もやる時間次第では効果があります。

 

熟睡に欠かせない運動

『SLEEP 最高の脳と身体をつくる睡眠の技術』にはこうあります。

熟睡したいなら運動するしかない

(省略)午前中に運動するのがベスト

(省略)運動するメリットを最大にするには、ホルモンのサイクルを正常に保たないといけない。第2章で説明したように、コルチゾールの分泌量は早朝から急増する。これは純粋に、起きて動き出すことを促すためだ。そしてこの働きがあるからこそ、午前中の運動が睡眠の改善につながる。コルチゾールの分泌が促進され、正常な分泌サイクルが強化される。その後分泌量は徐々に減っていき、眠りにつくはずの時間になるころに最低になる。

 

コルチゾールというのはストレスが生じたときに分泌される『ストレスホルモン』として有名なのですが、実は睡眠と深い関係があります。わかりやすい説明はこの本にあります。

 

『コルチゾールは生体のリズムを日々管理する副腎ホルモンだ。たとえるなら、体内に備わっているコーヒーメーカーのような存在だ。私たちは毎日副腎ホルモンが新しいコーヒーを入れたとたんに目が覚める。夜は、副腎ホルモンというコーヒーメーカーのスイッチが切れて眠りに落ちる。』

 

 

運動で出る『セロトニン、メラトニン、コルチゾール』がカギ

これは『メラトニン』と『セロトニン』の動きに似ています。『「いつも眠いー」がなくなる快眠の3法則』にはこうあります。

あなたを眠くさせるのはメラトニン

(省略)メラトニンは、増えると眠くなり、減るとキリっと目覚める仕組みになっています。このメラトニンは、光によって分泌量が変わるという特徴があります。真っ暗になるほどメラトニンが増えて眠くなり、明るくなるほど減って目が覚めるということです。つまり、起床時にカーテンを開けないとしっかりと目覚めることが難しくなってしまうのです。

 

メラトニンは『セロトニン』という物質が変化して作られるホルモンであり、そのセロトニンは、朝の光を浴びることで分泌されます。つまりこういうことです。

 

STEP.1
朝の光を浴びる
セロトニンが出る。
STEP.2
光は視床下部や光に反応する臓器や腺に『起きろ』と警告を送る役割を果たす
光(特に太陽光)には日中に分泌されるべきホルモンや、体内時計を調節する神経伝達物質の生成を促す力がある。
STEP.3
太陽光が引き金となり、身体が動き出す
 

 

まずは、日中に太陽光をたくさん浴びることが求められます。そうすることで身体が日中に活動的に動けるようになります。そして、熟睡に欠かせない『セロトニン』という神経伝達物質が光を浴びることによって分泌されます。ここで一度、各神経伝達物質の詳細をまとめてみましょう。

 

各神経伝達物質

セロトニン 活動を助ける
メラトニン 睡眠を促す

 

そしてこの二つの『トニン』は正反対のリズムで分泌されていて、どちらかが増えると、どちらかが減るようになっています。したがって、朝の光を浴びるとセロトニンが増えて体が起き、活動的になることができますが、メラトニンが多くなるとセロトニンが減るわけですから、眠くなるわけですね。実はこのコルチゾールも『メラトニンが増えるとコルチゾールの分泌量が減る』という、セロトニンのような動きを見せるのです。つまりこういうことです。

 

STEP.1
朝日を浴びて『セロトニン』が出る
同時に『コルチゾール』も出る
STEP.2
15時間後にセロトニンが『メロトニン』になる
同時にコルチゾールの分泌量が減る。
STEP.3
メロトニンが分泌され、コルチゾールとセロトニンが減ることで眠くなる
 

 

つまりコルチゾールの量は夜の睡眠に影響があるのです。ではそれを踏まえて先ほどの話をまとめてみましょう。

 

STEP.1
コルチゾールの分泌量は早朝から急増する
起きて動き出すことを促すため。
STEP.2
午前中に運動をする
STEP.3
コルチゾールの分泌が促進され、正常な分泌サイクルが強化される
 
STEP.4
その後分泌量は徐々に減っていき、就寝時間のころに最低になる
 
STEP.5
コルチゾールが減ったので眠くなる
 

 

こういうことなんですね。つまり、コルチゾールの分泌量が多い午前中に運動をすれば、一日を通して動くコルチゾールの分泌量の流れを利用でき、夜の就寝時間にちょうどコルチゾールが減り、眠くなるということなのです。ですから、運動によって夜の睡眠の効果を上げるためには、午前中に運動することが理想だということですね。

 

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