スッキリ目覚めるコツ
またそれとは別で『スッキリ目覚めるコツ』として先ほどの『疲れが確実にとれる「眠り方」のコツ』には以下の内容をまとめています。
- 朝日を浴びて脳を起こす
- 脳内の目覚まし時計を活用する
- 起床儀式を作る
- 布団内で体操をする
- 目覚まし時計を最適化する
- コップ1杯の水を飲む
- 『低血圧=寝起きが悪い』という思い込みを捨てる
- 朝食あるいは『おめざ』を食べる
- 熱いシャワーを浴びる
朝日を浴びて脳を起こす
これに関しては先ほどの記事にも詳細についてまとめた記事がありますが、この中で一番重要なものだと言っていいでしょう。もちろん、たっぷりと睡眠を取ったという前提でです。私も夜更かしをするときがたまにありますが、その状態で朝の光を浴びたって『わずらわしい』の一言でしかありませんからね。そういう時こっちがしたいのは『ただひたすら眠る』ことですから、そういうケースの場合にはもちろん当てはまりません。とにもかくにも、まずはしっかりと睡眠を取るということが大前提です。
『「いつも眠いー」がなくなる快眠の3法則』にはこうあります。
あなたを眠くさせるのはメラトニン
(省略)メラトニンは、増えると眠くなり、減るとキリっと目覚める仕組みになっています。このメラトニンは、光によって分泌量が変わるという特徴があります。真っ暗になるほどメラトニンが増えて眠くなり、明るくなるほど減って目が覚めるということです。つまり、起床時にカーテンを開けないとしっかりと目覚めることが難しくなってしまうのです。
そしてこのメラトニンは『セロトニン』という物質が変化して作られるホルモンであり、そのセロトニンは、朝の光を浴びることで分泌されます。詳細は記事に書きましたが、つまりこういうことです。

まずは、日中に太陽光をたくさん浴びることが求められます。そうすることで身体が日中に活動的に動けるようになります。そして、熟睡に欠かせない『セロトニン』という神経伝達物質が光を浴びることによって分泌されます。ここで一度、各神経伝達物質の詳細をまとめてみましょう。
各神経伝達物質
セロトニン | 活動を助ける |
---|---|
メラトニン | 睡眠を促す |
そしてこの二つの『トニン』は正反対のリズムで分泌されていて、どちらかが増えると、どちらかが減るようになっています。したがって、朝の光を浴びるとセロトニンが増えて体が起き、活動的になることができますが、メラトニンが多くなるとセロトニンが減るわけですから、眠くなるわけですね。 つまり、夜快眠をするためには、
- 朝に太陽光を浴びる
- 夜寝る前に電子機器を使わない(ブルーライトを浴びない)
- 寝室の明るさは150ルクス以下に抑える
- 照明は白熱灯やレッドライトにする
- 夜寝る際は0.3ルクス程度の明るさに調節する
このような『ライトマネジメント(光の管理)』が必要になるわけです。これについての詳細は記事をご覧ください。しかしこれを見てもわかったように、メラトニンは眠気を誘い、セロトニンが人を活動的にさせる以上、真っ暗な部屋にいてメラトニンの分泌を促してしまってはいけないということがわかりますね。まず一番重要なのがこのポイントです。
脳内の目覚まし時計を活用する
これは単純に、
明日は8時に起きるぞ…
と強く念じることで、自然に体を目覚めさせる方法です。これは『自己覚醒』と呼ばれていて、またその(何時に起きよう)と意図して眠ることは『注意睡眠』と呼ばれています。つまり、注意睡眠をすることで自己覚醒を促すということが、ここで言う『脳内の目覚まし時計を利用する』ということになるわけです。
これに関しては確かに私も何度も経験があります。私は以前目覚まし時計に頼る生活を送っていたのですが、20歳前後のころ、新しく出勤する異動場所で、目覚まし時計が壊れて鳴らなかったせいで、いきなり遅刻をしてしまいました。その旨を上司に伝えたのですが、
上司
と言われ、信じてもらえず、最悪のスタートを切ることになってしまいました。確かに何の信頼もない状態ですから、そう思われても仕方ありませんでした。しかもその異動というのが、私が前の職場で上司の言うことを全く聞かなかったということが理由でしたから、そういう背景も手伝って、その遅刻は『私のわがまま』だと受け止められてしまったでしょう。
しかし私が前の職場で言うことを聞かなかったのは私なりに理論があり、ただ上司に納得がいかなかったからなのです。ですから、どんな人間にも無礼な態度を取るわけじゃないということを理解ってもらう必要があり、次の職場がどんな場所であれ、『自分の落ち度』だけはないようにする必要がありました。ですから、その最初の遅刻以来、私は自分に落ち度がないように、やるべきことは必ずやろうと心に決めました。私が堂々としていられるのは、
自分に落ち度はない。やるべきことはやっている
という自負があるからこそのものなので、時間を守ることなどの原則的なことは、最低限やらなければならないと誓ったのです。そういう私のようなある種力づくの生き方をする人間にとって、そういう時の決意はとても固いものでなくてはなりません。そうじゃないと自分の生きざまが否定され、人生の価値が低下し、生きた心地がしないからです。
そして私はそれ以来、一度も遅刻をすることはありませんでした。もう目覚まし時計に頼るのをやめ、自分に強く言い聞かせることによってこの問題を改善したのです。一応タイマー代わりに使ってはいましたが、精神面では依存していませんでした。
私の崩れた信頼は徐々に回復していき、そのうちその店舗で売り上げトップになりました。そして最後にはその店舗の上司が独立するときに引き抜きされましたね。ただ私は今自分で独立していますが、その時からとくに誰かの下で一生を過ごすという選択肢はなかったため、それは断りました。
注意睡眠をすることで自己覚醒を促せるようになる。この例は、私の知人にも当てはまります。私の知人も20歳前後のころ、常に遅刻をして上司に怒られていました。常にということですから、遅刻が治らなかったのです。ある日、何度も注意したのに治さないからということで、上司は彼の存在をシカトすることにしました。
すると彼はたちまち焦りを覚え、自分の居場所を確保するため、あるいは威厳を取り戻すために、自ら遅刻をしないように意識するようになったのです。このように、『脳内の目覚まし時計』というのは非常に強力なツールです。これを上手に駆使すれば、目覚まし時計がいらない生活を送ることができるでしょう。
しかし例を見て分かったように、生半可な気持ちでこれを駆使することはできません。ここにも『楽をして楽しい人生を送ることはできない』という教訓がありますね。
起床儀式を作る
対義語として『就眠儀式』あるいは『入眠儀式』というものがありますが、それはストレッチをしたり、いつもと同じルーティーンを取ることで体の興奮状態を緩和させ、脳を鎮静させ、副交感神経を優位にしてリラックスし、うまく入眠するという方法です。同じようにこの『起床儀式』も、朝起きたときのルーティーンを作るわけです。
- ガーデニング
- ウォーキング
- シャワー
- 朝食を作る
どんなことでもいいのですが、『朝起きてそれをやるといつの間にか体が目覚める』というような、そういう行動を見つけ、ルーティーンを作るのです。たとえば10代の頃の私なら、寮生活をしていたのですが、こういうルーティーンがありました。

たしかに最初の段階は、特に冬場などは眠いときがあるのですが、寮生活なのでそれこそ注意睡眠と自己覚醒がしっかりできていて、寝坊することなく起きることができていました。そして、掃除をしているくらいで体が徐々に起きてきて、朝食を食べる頃には完全に覚醒していましたね。このように、朝のルーティーンというのは多少強制的でも効果があります。むしろ、『矯正下着』のようなイメージで、たるんだ部分を矯正するというイメージでの『強制』ですから、それくらい強制的な方がいいかもしれませんね。