自律神経を休めよう
さて、この自律神経ですが、交感神経が優位になると、発汗しやすくなります。
- 交感神経が優位=緊張、不安
- 副交感神経が優位=リラックス
ですね。
交感神経系と副交感神経系の働き
交感神経優位 | 身体 | 副交感神経優位 |
---|---|---|
分泌増大↑ | アドレナリン | 分泌低下↓ |
緊張↑ | 筋肉 | 弛緩↓ |
増加↑ | 心拍数 | 減少↓ |
増加↑ | 呼吸数 | 減少↓ |
上昇↑ | 血圧 | 正常値で安定→ |
促進↑ | 発汗 | 減少↓ |
拡大↑ | 瞳孔 | 縮小↓ |
抑制↓ | 消化器活動 | 活発化↑ |
低下↓ | 免疫機能 | 強化↑ |
こうしてみるとわかるように、交感神経が優位になるとろくなことはありませんね。例えば、消化器活動が下がったり、免疫機能が低下したりするだけで踏んだり蹴ったりですよね。そして今回のテーマである『発汗』も、やはり交感神経が優位になると起こる現象だということがわかりますね。
エアコンはつけっぱなしがいい?
これを考えたとき、室温を最適化するための『エアコン』ですが、ここにも注意点があります。『なぜあなたの疲れはとれないのか』にはこうあります。
冷暖房を使うなら『一晩中づける』、『タイマーで切る』、どっち?
(省略)ところが、夜寝るときとなると、『部屋が乾燥するから』『寝ているときに寒くなってしまうから』という理由で、二つのタイプが生まれました。
・就寝前にエアコンを消すタイプ
・寝ているときもつけっぱなしにするタイプ
でも、すっきりと疲れをとる睡眠を望むなら、冷暖房は一晩中つけっぱなしにすべきです。
実は、夏でも冬でもエアコンというのはつけっぱなしにして寝た方がいいと言われています。部屋の温度というのは『25~26度』が快眠にとって最適な温度ですが、冬も夏も、ベッドの外の室温はその温度ではないですよね。したがって、そのような『過酷な温度』は自律神経に負担をかけ、快眠の妨げになるのです。
寒いとき | 皮膚や血管を収縮させて体の熱が奪われないようにする |
暑いとき | 皮膚や血管を拡張させて血流を促し、体の熱を放出しやすくする |
これが自律神経の働きですが、これらホメオスタシスがある以上、自律神経は常に休まる暇がないのです。
寝汗をかくというのは自律神経に負担をかけている状態ですから、病気と闘うための発熱じゃない以上は、状況を改善するべきかもしれません。快眠できませんからね。
先生
ハニワくん
- 交感神経が優位になると発汗しやすくなる。
- 『過酷な温度』は自律神経に負担をかけ、快眠の妨げになる。
- 夏でも冬でもエアコンというのはつけっぱなしにして寝た方がいい。
更年期障害
ただ、もしかしたらその『寝汗』は、『更年期障害』が関係しているかもしれません。男性にも更年期障害があって、更年期障害は言い方が色々あります。
- 男性更年期障害
- 加齢男性性腺機能低下症候群
- LOH症候群
ですね。これによって男性は男性ホルモンのテストステロンが減少し、次のような症状が起こります。
- 疲労感、睡眠障害、肩凝り、頭痛、寝汗、顔のほてり、動悸などの『身体症状(自律神経失調症)』
- 寝起きが悪い、気力がない、仕事に身が入らないなどの『精神神経症状』
- 早期勃起の消失、性欲減退、EDなどの『性機能低下』
『寝汗』と出てきましたね。これらはすべて自律神経が乱れる自律神経失調症の症状ですが、もし更年期障害が原因の場合は、ストレスフリーの生活を意識することが大切です。『体温を上げると健康になる 実践編』にはこうあります。
加齢臭は体温が低いほど強くなる
(省略)加齢臭の正体は、脂腺から分泌されるパルミトオレイン酸が酸化することによって生じるノネナールという物質です。(中略)つまり、男性はテストステロンが低下することによって、活性酸素を除去する能力が低下すると同時に、内臓脂肪が蓄積しやすくなり、その内臓脂肪がさらに多くの活性酸素を出すことによって、より一層パルミトオレイン酸を参加させてしまうという二重の要因によって加齢臭が強くなってしまうのです。(中略)ごく普通の加齢による性ホルモンの低下でもこれほどの変化が生じるのです。これが急激なテストステロンの低下を伴う男性更年期障害の人であれば、さらにその変化が強く表れることは明らかです。男性更年期障害の大きな原因はストレスですが、ストレスは更年期障害をつくりだすわけではありません。すとれすは交感神経の過緊張を招き、血行不良や免疫力の低下、低体温などさまざまな全身症状を同時に作り出します。
更年期障害は女性だけのものではなく、男性にもあります。往々にして加齢が原因ということもありますが、それ以外にはやはり『ストレス』が大きな原因の一つだと考えられています。先ほど、
- 食事
- 睡眠
- 運動
- 排泄(デトックス、解毒)
- ストレス
といった5大要素を最適化することについて触れましたが、これら自律神経の問題、または更年期障害等の問題も、この要素を最適化することで大きく緩和することができます。『異様に寝汗をかく』ことも、『何か発疹が出る』ことも、体に何らかの症状が出るということは、体からのサインです。そのサインを無視して現状の生活を貫いてしまうと、最悪のケースにつながることもあり得ると思って、ぜひとも状況を最適化するようにしましょう。
先生
ハニワくん
- 更年期障害でも寝汗が出やすくなる。
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