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学力と睡眠時間に関係はある?一夜漬けはあまりにも古すぎる勉強法!

様々な記憶の種類

記憶にはいくつかの種類があります。

 

『陳述記憶』と『手続き記憶』

『脳とカラダの不思議 (にちぶんMOOK)』にはこうあります。

体で覚えた記憶と頭で覚えた記憶の違い

見たり、聞いたりしたことを脳の引き出しに保存することを記憶と呼ぶ。記憶にはさまざまな種類があるが、まず大きく二つに分けてみよう。それが手続き記憶と陳述記憶だ。

 

実は先ほど『自転車の運転』等の話をしましたが、あれは正確には『試験前に勉強すること』とは少し記憶のジャンルが違います。

 

陳述記憶
言葉や文字であらわすことができる、頭で覚える記憶のこと。手続き記憶とことなり、いつの間にか忘れてしまうことが多い。
手続き記憶
楽器の演奏や自動車・自転車の運転、スポーツなど、体で覚える記憶のこと。一度覚えると一生忘れることがない。

 

それらは『手続き記憶』と言って、もともと一度覚えたら一生忘れないという特性があるのです。ですから世間一般の人がすぐに考え付く『学力』というのは、『試験に合格するための力』という解釈が多いですから、こうした手続き記憶については、別で考えた方がいいかもしれません。

 

 

ただ、これだって『学ぶ力』が必要になりますからね。スポーツやそうした競技、楽器の演奏でも人によってそのパフォーマンスには差が出るわけです。また、『一度覚えたら忘れない』と言いますが、まず何よりも覚えるのが大変です。そうじゃなかったら演奏家もアスリートも大したことない存在になりますからね。しかし彼らはとても偉大な存在です。人がそう簡単にはできないことをやってのけます。毎日毎日血のにじむ努力を積み重ね、その境地にたどり着いているのです。たとえ彼らに『テストで高い点を取る技術』がなくても、私は彼らを『学力のない人』とは言えません。

 

先生

手続き記憶は『情動記憶』とも言うことがあるよ!
なるへそ!

ハニワくん

 まとめ✔
  1. 記憶には陳述記憶と手続き記憶がある。

 

記憶力がアップするゴールデンタイム

覚えたことを脳に定着させるためには、いくつかのポイントを押さえるとより効率的にできます。

 

朝起きたあとすぐ?

『疲れをとるなら帰りの電車で寝るのをやめなさい』にはこうあります。

記憶力がアップするゴールデンタイムを活用しよう

学生時代、試験前はいつも一夜漬けだったという人も多いだろう。若さもあって瞬発力でどうにか切り抜けたものの、試験が終わったら、せっかく寝ずに覚えた内容もほとんど忘れていた…なんて経験はないだろうか。(中略)『覚えたことを脳に定着させる方法は3つあります。まずは、何度も繰り返し学習すること。次に、感情を伴って記憶すること。すごくびっくりしたり、うれしかったり、怖かったりしたことは嫌でも覚えていますよね。そして最後が、睡眠をうまく活用することです』

 

そもそも睡眠の目的は体と脳を休めることだが、それに加え、その日に覚えたことを整理し、記憶として強化する働きもあるという。『覚えた後にしっかり睡眠を取ることで、脳に記憶を”焼き付ける”ことができるのです。』

 

この『睡眠と記憶』の話は、睡眠の専門家からしたら常識的な話です。これを理解する能力も当然『学力』になりますね。 ですから、まず『一夜漬けでテストに臨みたい』という人がいるのであれば、その間違いを正すことから始めましょう。

 

  • 朝起きたあとすぐ
  • 午後昼過ぎ
  • 就寝1~2時間前

 

さて、『勉強のゴールデンタイム』はいつでしょうか。答えは『就寝1~2時間前』です。朝起きたあとすぐだと『睡眠慣性』というものが働き、まだ完全に覚醒しきれていません。ですからこの時間は『単純な入力作業』や『メールの確認』のような、あまり脳をフル稼働させる必要がないことをやるのに適しています。

 

 

午後昼過ぎ?

大体2時間くらい経つと眠気は消えると言われていますから、例えば朝4時に起きて、その間に散歩や食事、瞑想等を済ませる人などは、もう7時から勉強しても問題ないでしょう。ですから、『朝がNG』ということではないのです。睡眠慣性を引きずったまま勉強するのは効率が悪いということですね。

 

 

同じように『午後昼過ぎ』も眠気が関係しています。ただ、よく言われている『昼食のせい』という理由は、確実な情報ではありません。『脳も体も冴えわたる1分仮眠法』にはこうあります。

昼食後に眠くなる本当の理由

 

『食後に眠くなるのは、食べたものを消化吸収するために胃や腸に血液が集まり、その分、脳への血流が減るから。脳に十分な血液がいかず、その分、脳の働きが弱くなり眠くなる』

 

このような説もありますが、これは一部はあっていますが、一部は違います。たしかに胃や腸などの消化器官の血流量は、通常の1.5~2倍程度に増えます。ただし、脳の血流量にはそれほど変化が見られません。

 

脳の血流自体は通常通りなのです。しかし、そのあとに、消化吸収を促進するために胃や腸に血液を集める必要があり、その時に脳の働きが低下します。

 

STEP.1
食事をする
STEP.2
消化吸収を促進するために胃や腸に血液を集める必要がある
このとき脳の血流量は通常通り。
STEP.3
しかし消化器官に血液を回すために、脳の働きが低下する
このとき脳の血流量は通常通り。
STEP.4
そのおかげで血流が筋肉ではなく消化器官に回り、効率よく消化吸収できる
この時の脳の『休憩』が眠気につながっていると考えられている。

 

まずはこのように、『昼食によって』という考え方が一つあります。しかし、ではなぜ『昼食だけ』眠くなるのでしょうか。その他の食後でそこまで眠くなるということもありません。『脳が突然冴えだす「瞬間」仮眠』にはこうあります。

昼食を摂らなくても昼間は眠くなる

(省略)また、昼ご飯を食べなくても、あるいは1日に数回に分けて食事をしても、午後2時から4時頃には眠気に襲われます。私たちの眠気を決めているのは『睡眠物質』と『体内時計』です。特に昼間の眠気は、体内時計が主な原因になっています。人の体にあるほとんどすべての細胞には、体内時計が組み込まれています。この体内時計のリズムによって、眠気だけでなく体温や血圧、脈拍、ホルモンの分泌、免疫などがコントロールされています。

 

実は、昼間に眠くなるのはこの『体内時計』が関係しているからです。そして、この体内時計による眠気のピークは、

 

  • 1位:深夜午前2時~4時
  • 2位:午後2時~4時

 

の順番で訪れます。深夜の眠気には劣りますが、その半分くらいの眠気が昼間に襲ってきて、眠くなるのです。それにはサーカセメディアンリズムと呼ばれる体内時計が関係していたんですね。ですから本当はこの時間に『20分ほどの仮眠』をとることで一日を快活に過ごせます。勘のいい企業はそれに気づいていて、マッサージチェアーでアイマスクをしながら仮眠をする、という行為を推奨したりしています。このあたりのことについては、下記の記事に詳しく書きました。

 

昼夜逆転・時差ボケ(概日リズム睡眠障害)の原因は体内時計?

 

ですから、『午後昼過ぎ』というのも勉強のゴールデンタイムとは言えないということです。両方とも眠気が関係しているからですね。

 

 

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