名言を自分のものにする

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タイプI タイプX


モチベーション3.0 において出てくる概念に、
主体性に満ち溢れた『タイプI』と、
外的反応に依存した『タイプX』、
というものがある。
この2つのタイプの行動の根源を表現すれば、『タイプX』は”石炭”で行動しているが
『タイプI』は、無限に再生可能なリソース(資源)で行動している。
つまり、『タイプX』は外的、例えば報酬(お金)によって行動の意欲が出るが、
『タイプI』は、それら一切の外的要素で行動の源が奮い立っているわけではない。
『自分がやりたいから』やっているのだ。
それは、”石炭”を入れないと動かない物体と、それら外的エネルギーがなくても
内から湧き出る自然な資源で十二分に動く物体と、考えてのことである。
これについて、以前私の旧友が、人生のどん底にいて世の中のすべてを悲観的に
見ていると知った時、その時私が恐れ多くも彼に助言をさせていただいたことの
内容とよく似ている。
『貴方の周りで輝いている人間は、太陽の光を浴びているんだから光り輝くのは
当たり前だ。
別に太陽は誰を差別するわけでもなく、誰にでも光を当てる。
彼の手柄でも何でもない。
そういう彼らとて、陽の光があたらない場所に行けば、光り輝くことはできない。
貴方は今、陽の光が当たらない深い海の底に居ると聞いた。
よかったじゃないか。チャンスだ。
なぜなら、”真珠”は、深海にしか存在しない。
そう、陽の光を浴びなくとも光り輝く真珠は、深い海の底にしかないんだ。
だったら貴方は今、それを見つけるチャンスにあるということだ。
そしていずれまた地上にて生活するとき、その真珠はきっと役に立つだろう。
太陽が沈み、闇が貴方を怪しく覆いこもうとした時も、その真珠が貴方を光
照らし、守ってくれるから。』
そのおかげのはずはないが、その後彼は立ち直り、結婚をしたと聞いた。
私にも招待状が来たが、やめておいた。
偉そうなことを助言してしまったが、私は大した人間じゃあない。
だが、彼に助言したことと、
彼がまた人生で困難に直面した時に、救いの手を差し伸べられるような
存在でいたいのは、私の本音だ。
タイプIとは、真珠を手にした人間のことなのである。
説明書も、道しるべもないこの答えのない儚い人生をどう生きるかを、
確かな光の輝きで指し示してくれる真珠を手にした
人間のことなのだ。

 

 


by:一瀬雄治 (Yuji Ichise)
サルベージエンタープライズ株式会社代表取締役社長。
1983年、東京都生まれ。


タイプI タイプX

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