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世界がわかる 宗教社会学 入門

世界がわかる 宗教社会学 入門

■著者:スティ橋爪大三郎ーブン


私は何の宗教にも属さないし、自分の子孫にもそういう教育をするつもりだ。この決意だけはとてつもなく固く、それは、『確信』に近いものがある。

 

だからといって私は一切差別しない。良いと思ったら参考にし、変だと思ったら拒絶する。他の学問や書物、人の意見と同じように、私は宗教と向き合っていくつもりだ。

 

私はクリスチャンの両親のもとに生まれ、それに悩まされて育った為、この類の話にはとても耳を傾けることはできなかった。だが、今なら読める。そう確信した私はやはり、読めた。理解の階層が、ぐっと深くなった。そしてこれで、子孫へのちゃんとした宗教教育が、できるようになるのだ。

 

こう考えるのは、学校で宗教を教えてくれれば、少しは混乱を避けられたと思うからだ。著者も言うが、もちろんまだまだ"階層"はある。だがそれでも、自分の心底が拒絶していた分野に耳を傾けられるようになった自分と、そのち向かった精神に、拍手を送りたい。

 

難しすぎて、逃げた。混乱した。葛藤した。開き直った。だが、それでも見て見ぬふりをしなかったからこそ、『他の条件』が整った今、これらを理解することができたのだ。

 

それを後押しした今までのあらゆる困難や試練、10年前に直接背中を押してくれた恩師たちに、感謝である。また、この壮大なテーマを突きつけてくれた両親にも、今なら感謝することも、できるだろう。

 

キリスト教にはイエス・キリスト

イスラム教にはムハンマド、

ユダヤ教には唯一神ヤハウェ、

仏教には釈迦(ブッダ)、

儒教には孔子(孟子)、

 

今も根強く人々の心に根を張るこれらの主要な宗教にも、それぞれの中心人物がいて、それぞれ、素晴らしい人格の持ち主である。

 

『イスラム教よりキリスト教の方が戦闘的だった』という事実や、『仏壇に先祖の位牌を祀るは仏教ではなく、道教のやり方』だということは、一般には知られていないだろう。

 

中国から伝わった仏教の宗派、『禅宗』の習わしにより、殺生戒を守って植物性のたんぱく質での食事を考え、味噌や豆腐を主に使った精進料理や、味噌汁や日本料理独特のダシが生まれたという事実も知っておいた方がいい。近い将来日本料理は、世界に誇る、無形文化遺産になるかもしれない。

 

また、仏教の示す最高位の『仏陀(ブッダ)』は、『成りたい』と思っているようではダメで、『仏陀』とはそういう極限的な到達点ではなく、そこに到達するプロセス全体の能動的な修行態度を獲得するべきだと伝える、『般若心経』で知られる『般若経団』の考え方には大きく共感できた。

 

これは例えば、今や日本中が夢中になっている国民的漫画『ワンピース』で、ルフィ達、全ての海賊達が目指す、海賊王ゴールド・ロジャーの遺した、『ひとつなぎの秘宝(ワンピース)』の答えが、もし、

 

『それ(ワンピース)を目指すまでのプロセス(過程)の中で、一期一会の出会いや別れ、波乱万丈な戦いや涙、海賊王になるにふさわしい器を持った空前絶後の人生を思う存分に、悔いの残らないように大冒険し、心に刻まれたその思い出(人生)そのものこそが、ワンピース(宝)なのだ。』

 

というものであれば、私は大いに納得できると常日頃から考えていることにも、深く関係があるだろう。

 

宗教には、テロリズムのイメージがある。宗教とテロは関係性が強いのか。これはもちろん誤解で、実際はテロリストが宗教を口実にしているだけ

 

だが、私が少年時代に葛藤し、悩み苦しんだように、宗教を含めた全ての"価値観の違い"は、私は、あまり人間の在るべき姿の最終形態だとは思っていない。

 

70億人中、少なく見ても、50億人以上が何らかの信仰を持っている。もはや、人間を語る時に、宗教をおざなりにすることはできない。数千年も続くこの壮大なテーマに今はまだ答えが出ないが、このことについて考えることは、必ず自分の人生の、糧になるだろう。

 

 

 

 


[初読年齢 29歳]

著者:一瀬雄治 (Yuji Ichise)


世界がわかる 宗教社会学 入門

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