ハーバードとグーグルが教えてくれた人生を変える35のルール
■著者:石角友愛
読みやすく、知性に溢れているため、読んでおいて損はない本だ。『38の黄金律』を捻出した私にとっては、どれも傾聴に値する意見ばかりだった。
私の意識が最も真剣になったのは、HBSの教授のこの言葉だ。
『なぜ私が、20年以上もHBSで教え続けているのか。私は、インドで、ある母親が自分の赤ん坊の身体を折ってまで物乞いをしている光景を目にしたとき、母の愛という一番尊いものさえも変えてしまう貧困の恐ろしさを知った。自分一人でどんなに頑張っても、どうにもならないことが世の中にあるのだと痛感した。
でも私は、ここHBSで教えることができる。あなたたちに教えることで、私は世の中を変えることができる。あなたたちは、ここを卒業したら、どんな場所であれ、必ず世の中に良い変化をもたらす人になるでしょう。(省略)』
自分ができることは限られている。だが、『できることがある』ことも決定的な事実なのだ。